BOS (Built to Order System)のラストを使った一般モデル。
ラウンドトウのプレーントウ。日本全国で比較的買いやすいベーシックなモデル。
W134はリーガルでのウイズ表記がD、JIS基準でEらしい。ちょっと英国靴っぽい表記のしかたが紛らわしい。(そのくせレングスは24みたいに日本式だし)
購入した当時「靴はキツくて足が痛いくらいでもそのうちコルクが沈んで極上フィット」という話を真に受けて、相当キツ目を承知の上購入。実測ではEEの足周なので、購入当初はかなりキツかった。インソールを覗いてみると、小指が半分くらいソールからはみ出しているので、結果的にサイズがあっていなかったんだと思う。履き始めはあまりの甲の締め付け強さに歩けない程だった。まぁ、懲りずに履き続けたら少しコルクが沈んだのか、とりあえず薄手の靴下なら1日履けるようになった。痛さを乗り越えて極上のフィットというのは一部の靴をきちんと経験則に基いて将来のフィッティングから逆算した現在のフィッティングを出せるシューフィッターが見極めることで成り立つわけで、安易に言葉の上辺だけを捉えたフィッティングでは結局のところ妥協の産物になってしまう。
この反動で、その後3回ほど連続で緩めを買ってしまった。これもまた履きづらいので結局履かなくなる。その後至ったサイズ感は、普段履くものより薄手の靴下で靴を買いに行き、ほぼピッタリでありながらこの時点では締め付け過ぎではないように感じる靴(キツイではなく、ややタイトという感じ)を買うようにしている。これだと半年から1年くらい経って靴が足の形に合ってくると、ふつうから少し厚手の靴下を履くことが多いのでフィットする。
このW134は僕がサイズミスをしたとは思っているのだけれど、当時のリーガルシューズの店員さんもこのサイズで問題ないと言っていたので、ひょっとするとこのフィット感が本来の姿なのだろうかとも思うし、やっぱり違うとも思う。もう少し履けば結論が出るのかと思いつつ何年も経ってしまった。何かで聞いた話では、リーガルシューズでは最終的には顧客の意見を優先するみたいなことなので、最終判断は買い手に任せる雰囲気ががある。リーガルトーキョーでも基本的にはキツメを薦めてくるけど、最後はお客さん次第。日比谷のシェットランドフォックスもタイト目よりはジャスト目を薦めてくる(沈み込み等の経験則によるものであればある意味当たり前だけど)
ちなみに、伊勢丹メンズは緩めの靴を履いている店員さんが多い。ハーフサイズくらい緩い靴を履いている人にフィッティングをしてもらうとその意見が少し心配。革靴はじめの数足は仕方ないところもあるけれど、やっぱり自分がピッタリだと思う靴を履いていって、それを基準にサイズ表記を無視して感覚で買ったほうがいいと思う。
さてこのW131、アッパーは国産キップ。平均的なビジネスマンのビジネスシューズ素材としてみたらコストやお手入れ頻度などを考えるとベストバランスだと思う。
さすがにアノネイやウエインハイムレダーと比べるとシワの入り方も含めたきめ細かさや、光沢のでかたに差があるとは思うけれど、それなりにメンテナンスしていると柔らかな革になる。スムーズレザーを感じながら雨にも強く、少しお手入れが雑でもひび割れもしにくい丈夫で実用的な素材だと思う。
やや大味なシワが入るので、人によってはそこが受け入れられないかもしれない。でもやっぱりリーガル伝統の「丈夫で長持ち」を地で行くビジネスライン。
リーガルお得意のゴテゴテしたウエルトではなく、ビジネスシーンに合わせやすい上品さもある靴。エレガンスでは無いけれど、ていねいさと丈夫さを兼ね備えているところは工業製品として見れば見るほど日本人が作った靴という感じがする。
価格的には靴好きな人からみると廉価版クラスかも知れないが、4万円近いプライスは一般的には十分高級クラス。
フラッグシップに近いBOSモデルをベースにしているので、一つひとつの作りがしっかりしていると思う。実際このW131も晴れの日も雨の日も履いて5年くらい経過するけれど、糸が切れたり形が崩れたりすることが無い。ソールの減りも少ない。(購入当初から2年目くらいまでは週1、それ以降は月2、3回くらいのローテーション。そろそろつま先補修かな)
僕の購入した時期からラスト形状がいまでも変わっていないとすればラストのできは01DRCDの方がいいと思う。正直DRCDシリーズが出たいまとなってはちょっと立ち位置が微妙なモデルになりつつあるのでは無いかと思う。アノネイあたりのほうが素材感で人気あるし。
履き心地は、もともと僕の足に対して小さいということもあり、先すぼみ感を感じる。かかとはわりと大きめなので、小さめのかかとの人だとフィット感が感じられないかもしれない。シェットランドフォックスが出る以前のリーガルは甲とかかとが大きいため、どうしてもそこのフィッティングを求めるとサイズを下げるかウイズを下げるかになり、結局先すぼみになってしまう(小指が大変なことになる)。このW134もそんな状態。Eウイズ(JISで言うEE)のW124だとどうなのだろう。今回はフィッティングについてはノーコメント。
真後ろから。
ペルフェットLGW3001のグラマラスなヒールカップと比べるとかなり直線的で、上部に向かっての絞り込みはほとんど無い。
それにしてもライニングのロゴはヒドイ。3万円を超える(値上げしたいまとなってはほぼ4万円の)靴でこのデザインはどうだろうか。ふつうにインペリアルグレードのロゴか、それをベースにしたほうが良かったのではないかと思う。このREGALなロゴを見るたびこのシリーズを買い増すという気が削がれた(いまはもう無くなった)。個人的にはBOSするなら間違いなくREGAL TOKYOで作ると思う。あっちのほうがインソールのデザイン無難だし。
ここまであまり高評価をしていないので悪い靴みたいな印象を受けるかもしれないけれど、この靴を単独でみるとレベルの高いいい靴だと思う。市販品でウイズ展開をしている点もリーガルの気合が感じられる。国産キップは他のメーカーでも4万円台モデルに使われているくらいで、素材のレベルが低いわけでは決して無いのだろうし。デザインも素材も普遍すぎて華がない、でも、だからこそ定番モデルとして長く履ける。まぁ無難といえば無難だし、下手に色気を出さないところがBOSラストモデルたる所以か。
ちょっと高いけど究極のベーシックモデルで、ラストが合えば万人にオススメできる。
プレーントウは(まっとうな)ビジネスシューズとしていの一番に挙げる人が多いけれど、意外と手に入りづらい。入手がし易い4万円で10年履けるプレーントウを探すとなるとほぼこのシリーズ(W124、W134、W144)一択になるのではないかと思えてくる。
ただこのBOSラストシリーズは、プレーントウは他にない優位さがあるけれど、それ以外のデザインはポジションが微妙なところが惜しいよなぁ。
4万円だとスコッチグレイン、大塚の百貨店モデル、ユニオンインペリアルあたりとかぶる。リーガル優位は全国のリーガルシューズでのリペアというところか。もしBOSがモデルチェンジしてケンジントンラストベースになったら面白そう。コベントリーも出したし、もういっその事リーガルはケンジントンを伝説のラストみたいに持ち上げて、スタンダードモデル統一しちゃえば良いのに。
あまり素材とかにこだわるとシェットランドフォックスとかぶってしまうので、あえて特別な個性を出さない無難モデルとして展開しているのかな。でもここまで無難だと店舗の現場では何をセールストークにしていいかわかりづらいですな。
いい靴だけど、この手の靴を欲しがる人はいろいろこだわりあるだろうから必然的にBOSになるのかな。この靴を購入した当時(たぶん5年くらい前)だとこういう無難な靴はリーガルではほとんど手に入らなかったので意味あるモデルだった。当時の上級ラインは数万円高いMade in ItalyシリーズとMade in Englandシリーズだったので、きちんと住み分けしていたとも言える。いまは同一価格帯でDRCDシリーズあるし、5千円から1万円プラスするとシェットランドフォックスがあるしで、積極的にこのモデルを選ぶ必然性が薄れていると思う。なんかBOSのサンプルシューズ的に在庫して、売れたら売るみたいな感じなのかな。まぁ、それはそれで戦略として意義があることにも思えるけど。
2014年2月16日日曜日
冠婚葬祭の靴
冠婚葬祭にはキャップトウ(ストレートチップ)が正解、と言われている。
ブローギングなどの華やかな装飾を一切まとわず、控えめであり折り目正しいキャップトウはフォーマルの模範解答。
日本語では「冠婚葬祭」とひとくくりにしているが、「冠」「婚」「葬」「祭」では靴に求められるものも少し違うのではないかと思う。前者ふたつは華やかさが求められ、後者ふたつは厳かにという感じで。
結婚式のような晴れやかな舞台に無骨なキャップトウ(まぁ、これはいいのかもしれない)だったり、お葬式にエレガントなロングノーズのキャップトウは少し違うのではないか、と思う。単純に「冠婚葬祭=キャップトウ」というのは「冠婚葬祭=黒い靴」というカテゴライズと考え方としてはあまり変わらない。
思うに、「冠婚」はある意味派手であっても構わない(むしろ派手な方が良いくらい)なので好きなモノを履けば良いと思うけれど、「葬祭」は100%他の人のための儀式なのでそこに用いられる靴も、礼節をわきまえて目立たないものが筋なのではないかと。
「冠婚」にはやっぱり華やかなデザインのキャップトウが似合う。
特に結婚式あたりでは定番のラウンドトウはもちろんのこと、ピカピカ鏡面仕上げのビスポークチックなロングノーズも似合いそう。クロケットアンドジョーンズのオードリー、ペルフェットのパラティーノあたり。
参加者として出るのであれば、シェットランドフォックスのアバディーンのようなロングノーズなVフロントもOKなのではないかな。
一方で「葬祭」では目立たない靴がいい。
デザインで言えばごくごくふつうのラウンドトウ、アッパーはムラ感のない均質なもので、ワックス仕上げはしないで、クリームだけであまり艶出ししすぎないように手入れをしたもの。
ある意味冠婚とは真逆のチョイス。
いちおう自分ではこんなルールで靴を選ぶし、もし人に聞かれたら(聞かれたこと無いけど)やっぱりこんな回答をするんだと思う。
ただ、こうした分け方にこだわるのは実はあまり意味がないのではないかと思うようになってきた。どんな靴を選ぶかという基準は別のところにあるのではないかと。
日本の葬儀では結構靴の脱ぎ履きが多い。
葬儀場でも火葬場でも、また食事の席においても一日に何度も靴を脱ぎ履きする。タイトフィットの靴だと周りに迷惑をかけることもある。みんなが並んで待っているところでポケットから出したシューホーンで靴を履き、紐を結んでいては他の参列者たちから「なにモタモタしているんだ」と余計なイライラを買いかねない。多くの人は葬儀関係では靴の脱ぎ履きが多いことを知っているのでローファー系の靴やエラスティックを履いている。どちらが正しいのやらと思うこともあるけれど...
正統なスタイルなのになぜこのような批判があるのかといえば「本来目立つものでない『靴が』目立ってしまっている」から。結果、「目立たず、礼節を持った」キャップトウの役割が、形を変えて果たせなくなってしまったからではないだろうか。
もともと座敷文化の日本では靴の脱ぎ履きが必要になる状況は欧米に比べて多い。
日本の文化的背景を無視して「スリッポンは不適切、キャップトウが正統」と画一的に考えるのは短絡的思考(欧米コピー思考)のような気がする。お寺での葬儀であれば紋付羽織袴に黒鼻緒の草履じゃないの?「革」靴?という人から見ればキャップトウだろうがローファーだろうが場違い感は一緒。
和洋は気にしないけれど、靴のデザインは重要、という考えと、靴のデザインまでは気にしないけれど、色は重要という選択の程度問題なのではないかと思う。そもそも日本の歴史的には、参列者が「喪服」を着るってどういうわけ?となるわけで、結局は、その場に参加する人たちが何を優先するかによるし、最大公約数でみて「お前おかしいよ」と思わなければ良いのではないかと。
もちろん、いまではほとんどの人が短靴を履くし、それならそのカテゴリーで本質的に正統なチョイス、ということを心がけるべきだろうけど、他の人を見下したり、逆に過度に目立ってしまうのは「過ぎたるは及ばざるが如し」といったところか。
僕は葬儀でも結婚式でもローファーやエラスティックの人がいてもそれだけでマナー違反であるとは思わない。
どのシーンでどんな靴を選ぶのかは欧米での歴史的なルーツも大切で尊重すべきだけれど、ほんの数世代前に日本に輸入したものを、日本の文化に適するように独自に発展させるのは日本人の得意とするところ。黒い靴ならばOKという社会的コンセンサスが日本の文化であるのであれば、黒のエラスティックやローファーも喪服の範疇なのだろう。
さてそんな中、僕の葬シーンはREGAL TOKYOのローラ。フラットな目立たないアッパーで、単純なラウンドトウのオーソドックスなデザイン。コバの張り出しも控えめで、まさに「目立たない」を地で行くようなデザイン。
結果的に大きめを買ってしまったこともあって普段履きにはチト緩い。これが功を奏して脱ぎ履きの多いシーンだと楽。パープルのライニングは黒い靴だらけの中で自分の靴を探しやすいし、そもそもこの紫という色は仏教では高尚な色とされているので問題になることもなさそう。ソールは黒のコンビ仕上げ。
元々のこの靴のコンセプトとは違うのだろうけど、葬儀の場で脱ぎ履きに手間を掛けたくない、だけどやっぱりローファーを履くのは違和感がある僕にとってこの靴はワードローブから絶対に外せない。
ブローギングなどの華やかな装飾を一切まとわず、控えめであり折り目正しいキャップトウはフォーマルの模範解答。
日本語では「冠婚葬祭」とひとくくりにしているが、「冠」「婚」「葬」「祭」では靴に求められるものも少し違うのではないかと思う。前者ふたつは華やかさが求められ、後者ふたつは厳かにという感じで。
結婚式のような晴れやかな舞台に無骨なキャップトウ(まぁ、これはいいのかもしれない)だったり、お葬式にエレガントなロングノーズのキャップトウは少し違うのではないか、と思う。単純に「冠婚葬祭=キャップトウ」というのは「冠婚葬祭=黒い靴」というカテゴライズと考え方としてはあまり変わらない。
思うに、「冠婚」はある意味派手であっても構わない(むしろ派手な方が良いくらい)なので好きなモノを履けば良いと思うけれど、「葬祭」は100%他の人のための儀式なのでそこに用いられる靴も、礼節をわきまえて目立たないものが筋なのではないかと。
特に結婚式あたりでは定番のラウンドトウはもちろんのこと、ピカピカ鏡面仕上げのビスポークチックなロングノーズも似合いそう。クロケットアンドジョーンズのオードリー、ペルフェットのパラティーノあたり。
参加者として出るのであれば、シェットランドフォックスのアバディーンのようなロングノーズなVフロントもOKなのではないかな。
一方で「葬祭」では目立たない靴がいい。
デザインで言えばごくごくふつうのラウンドトウ、アッパーはムラ感のない均質なもので、ワックス仕上げはしないで、クリームだけであまり艶出ししすぎないように手入れをしたもの。
ある意味冠婚とは真逆のチョイス。
いちおう自分ではこんなルールで靴を選ぶし、もし人に聞かれたら(聞かれたこと無いけど)やっぱりこんな回答をするんだと思う。
ただ、こうした分け方にこだわるのは実はあまり意味がないのではないかと思うようになってきた。どんな靴を選ぶかという基準は別のところにあるのではないかと。
日本の葬儀では結構靴の脱ぎ履きが多い。
葬儀場でも火葬場でも、また食事の席においても一日に何度も靴を脱ぎ履きする。タイトフィットの靴だと周りに迷惑をかけることもある。みんなが並んで待っているところでポケットから出したシューホーンで靴を履き、紐を結んでいては他の参列者たちから「なにモタモタしているんだ」と余計なイライラを買いかねない。多くの人は葬儀関係では靴の脱ぎ履きが多いことを知っているのでローファー系の靴やエラスティックを履いている。どちらが正しいのやらと思うこともあるけれど...
正統なスタイルなのになぜこのような批判があるのかといえば「本来目立つものでない『靴が』目立ってしまっている」から。結果、「目立たず、礼節を持った」キャップトウの役割が、形を変えて果たせなくなってしまったからではないだろうか。
もともと座敷文化の日本では靴の脱ぎ履きが必要になる状況は欧米に比べて多い。
日本の文化的背景を無視して「スリッポンは不適切、キャップトウが正統」と画一的に考えるのは短絡的思考(欧米コピー思考)のような気がする。お寺での葬儀であれば紋付羽織袴に黒鼻緒の草履じゃないの?「革」靴?という人から見ればキャップトウだろうがローファーだろうが場違い感は一緒。
和洋は気にしないけれど、靴のデザインは重要、という考えと、靴のデザインまでは気にしないけれど、色は重要という選択の程度問題なのではないかと思う。そもそも日本の歴史的には、参列者が「喪服」を着るってどういうわけ?となるわけで、結局は、その場に参加する人たちが何を優先するかによるし、最大公約数でみて「お前おかしいよ」と思わなければ良いのではないかと。
もちろん、いまではほとんどの人が短靴を履くし、それならそのカテゴリーで本質的に正統なチョイス、ということを心がけるべきだろうけど、他の人を見下したり、逆に過度に目立ってしまうのは「過ぎたるは及ばざるが如し」といったところか。
僕は葬儀でも結婚式でもローファーやエラスティックの人がいてもそれだけでマナー違反であるとは思わない。
どのシーンでどんな靴を選ぶのかは欧米での歴史的なルーツも大切で尊重すべきだけれど、ほんの数世代前に日本に輸入したものを、日本の文化に適するように独自に発展させるのは日本人の得意とするところ。黒い靴ならばOKという社会的コンセンサスが日本の文化であるのであれば、黒のエラスティックやローファーも喪服の範疇なのだろう。
さてそんな中、僕の葬シーンはREGAL TOKYOのローラ。フラットな目立たないアッパーで、単純なラウンドトウのオーソドックスなデザイン。コバの張り出しも控えめで、まさに「目立たない」を地で行くようなデザイン。
結果的に大きめを買ってしまったこともあって普段履きにはチト緩い。これが功を奏して脱ぎ履きの多いシーンだと楽。パープルのライニングは黒い靴だらけの中で自分の靴を探しやすいし、そもそもこの紫という色は仏教では高尚な色とされているので問題になることもなさそう。ソールは黒のコンビ仕上げ。
元々のこの靴のコンセプトとは違うのだろうけど、葬儀の場で脱ぎ履きに手間を掛けたくない、だけどやっぱりローファーを履くのは違和感がある僕にとってこの靴はワードローブから絶対に外せない。
2014年2月5日水曜日
REGAL 2236NA
リーガルの超ロングセラーのひとつ2236NA。
僕の手持ちの靴の中では最高齢。
リーガルというともう40年以上売っているという2235NAが有名ドコロだけれど、こちらの2236NAはそのプレーントウバージョン。レザーソール、キップの型押し(スコッチグレイン)、ゴムヒール。シンプルであるがゆえに、カジュアルでの使い勝手がいい。
この靴は20年ほど前にリーガルシューズで購入。確か2万円台だったとおもう。
途中カビにやられたりしたこともあったけれど、未だ現役で履ける驚異的な靴。頑丈な靴っていうのはこういうのを言うのだろう。
もうこのレベルになるとフィッティングがどうだとか、素材がどうだとかそういう話ではなくて、別枠扱いなのであーだのこーだの講釈たれるのは粋じゃないという感じ。
ちょっとだけ書くとすれば、ラストは甲高幅広と言われる伝統的な形。比較的今風にモデファイされた01DRCDに比べればボールジョイントの周囲は大きく、かかともやや大きめ。土踏まずの絞りにポイントが多い最近の靴に比べると、全体的に寸胴。外羽根なので調整が効くため紐で甲を押さえつける履き方をすると指周りがゆとりがあるので履きやすい。
シルエットはつま先ポッコリでコバも張り出していてかなり無骨。型押しレザーと相まって、ジーンズスタイルなんかにも無難に合う(と思う)。もっともリーガルはもともとアメリカンブランドだし、そのブランドを日本で展開した時期からのモデルということを考えると、今風細めスタイルよりアメカジテイスト入りのスタイルにドンピシャなんだろう。
ソールも恐ろしく丈夫で、履く頻度が少ないとはいえ、いまでもオリジナルのまま。特にこの「ロングライフゴムヒール」って本当にロングライフで、よほど履き方に癖がない限りはかなり持つのではないだろうか。
アッパーはさすがに年季を感じるかな。
初めて買った革底の靴という事もあって、購入当初はわりとよくメンテナンスしていた事もあって、その後多少サボり気味な時期があったけれど、ひび割れなどもない。運の良いことにキズも少ない。
ただ、よくみる古い靴の写真と比べると光具合がそれほどでもない。これはアッパーの素材のせいなのか僕のメンテナンスが良くないのかは不明。
最初はリーガルのチューブ入りクリーム(茶色)、7、8年経過後くらいからコルドヌリ・アングレーズのニュートラルを、ここ数年はクレム1925のニュートラルを使っている。
いい歳になってきたことだしそろそろ2235NAも欲しいなぁ。このシリーズはリーガルシューズ専売でないので、結構ディスカウントされて売られている。
いまはもう月に1度履くか履かないかという状態で、おそらく今後もそれほどダメージを受けるとも思えないので、少なくてもあと10年くらい、ひょっとすると僕のほうが靴より先に終わりを迎えるのではないかと思えてくる。
さすが「インペリアルグレード」だね。
僕の手持ちの靴の中では最高齢。
リーガルというともう40年以上売っているという2235NAが有名ドコロだけれど、こちらの2236NAはそのプレーントウバージョン。レザーソール、キップの型押し(スコッチグレイン)、ゴムヒール。シンプルであるがゆえに、カジュアルでの使い勝手がいい。
この靴は20年ほど前にリーガルシューズで購入。確か2万円台だったとおもう。
途中カビにやられたりしたこともあったけれど、未だ現役で履ける驚異的な靴。頑丈な靴っていうのはこういうのを言うのだろう。
もうこのレベルになるとフィッティングがどうだとか、素材がどうだとかそういう話ではなくて、別枠扱いなのであーだのこーだの講釈たれるのは粋じゃないという感じ。
ちょっとだけ書くとすれば、ラストは甲高幅広と言われる伝統的な形。比較的今風にモデファイされた01DRCDに比べればボールジョイントの周囲は大きく、かかともやや大きめ。土踏まずの絞りにポイントが多い最近の靴に比べると、全体的に寸胴。外羽根なので調整が効くため紐で甲を押さえつける履き方をすると指周りがゆとりがあるので履きやすい。
シルエットはつま先ポッコリでコバも張り出していてかなり無骨。型押しレザーと相まって、ジーンズスタイルなんかにも無難に合う(と思う)。もっともリーガルはもともとアメリカンブランドだし、そのブランドを日本で展開した時期からのモデルということを考えると、今風細めスタイルよりアメカジテイスト入りのスタイルにドンピシャなんだろう。
ソールも恐ろしく丈夫で、履く頻度が少ないとはいえ、いまでもオリジナルのまま。特にこの「ロングライフゴムヒール」って本当にロングライフで、よほど履き方に癖がない限りはかなり持つのではないだろうか。
アッパーはさすがに年季を感じるかな。
初めて買った革底の靴という事もあって、購入当初はわりとよくメンテナンスしていた事もあって、その後多少サボり気味な時期があったけれど、ひび割れなどもない。運の良いことにキズも少ない。
ただ、よくみる古い靴の写真と比べると光具合がそれほどでもない。これはアッパーの素材のせいなのか僕のメンテナンスが良くないのかは不明。
最初はリーガルのチューブ入りクリーム(茶色)、7、8年経過後くらいからコルドヌリ・アングレーズのニュートラルを、ここ数年はクレム1925のニュートラルを使っている。
いい歳になってきたことだしそろそろ2235NAも欲しいなぁ。このシリーズはリーガルシューズ専売でないので、結構ディスカウントされて売られている。
いまはもう月に1度履くか履かないかという状態で、おそらく今後もそれほどダメージを受けるとも思えないので、少なくてもあと10年くらい、ひょっとすると僕のほうが靴より先に終わりを迎えるのではないかと思えてくる。
さすが「インペリアルグレード」だね。
2014年1月6日月曜日
Perfetto LGW3001
2014年、初出勤に履いた靴はペルフェットのLGW3001だった。
ビジネスシーンにおいてはかなりの割合でキャップトウ(ストレートチップ)を履くことが多い。
つま先のキャップのみといったシンプルなデザインであるからこそ、ラストによる形の違いが靴そのものの印象を決める。
手持ちのキャップトウの中でも、おとなしめのデザインなのがこのペルフェットLGW3001。
ビジネスシーンにおいてはかなりの割合でキャップトウ(ストレートチップ)を履くことが多い。
つま先のキャップのみといったシンプルなデザインであるからこそ、ラストによる形の違いが靴そのものの印象を決める。
手持ちのキャップトウの中でも、おとなしめのデザインなのがこのペルフェットLGW3001。
ペルフェットといえばその名前からも想像できるように、イタリアンテイストな色気のある靴が多い。ネットで紹介されている靴もややスクエアなロングノーズが多く、またメダリオンも独特だったりとかなりデザインで攻めている印象が強いブランド。イルチアのPalatinoなんてもう格好良すぎてビジネスシーンでは靴が目立ちすぎるくらい。
ところがこのLGW3001は極めてオーソドックスなキャップトウ。特にモデル名もなく、箱にも単に型番だけ書いてある。全くロングではないややアーモンドの丸めのトウで、僕のイメージにあるペルフェットらしくない。イタリアよりもイギリス寄りの雰囲気を持つ靴。アッパーもボックスカーフとちょっと見た限りではあまりにも主張が無く、お行儀が良い感じ。
ダークネイビーのスーツを着て、ツイルのホワイトシャツに紺系のストライプタイと言ったもう教科書そのままのスタイルにはやっぱりこんな靴が似合う。(僕はハズシができる度量もセンスもないので)
どうもペルフェットはよく引き合いに出されるCampidoglioの「P」をモチーフにしたメダリオンの印象が強すぎる。靴って左足右足で対称になるようにデザインしたほうが美しいと思うし、そもそもブランドをイメージするような意匠をデカデカと入れる発想が安っぽい。ディフュージョンラインじゃないんだから。イタリアンテイストな国産グッドイヤーというイメージができているようだけど、このLGW3001を始めとした3000番台のモデルを見ると、モダンクラシック志向を感じる。
さてこの靴、よくよく見てみると、丸すぎないアーモンドなトウ、やや低めの甲、気持ち小さめのかかとなど単なる古典的なデザインの靴ではなくイマドキっぽさが垣間見える。ソールはフィドルバックにヒドゥンチャネル、真紅の半カラス仕上げ、おまけにピッチドヒールと無駄に(?)こだわりがあって、そういう意味では洒落た靴。一見ふつうに見えて実は... という意外さ。
ほとんど気づかれないピッチドヒール。なぜこのデザインの靴に採用されたのだろう。
全体的にコンパクトで、最近多いトウ長めの同サイズ国産靴とくらべると同じサイズと思えないくらい違いがある。
リーガルの01DRCD(サイズ24)とLGW3001(サイズ5 1/2)を比べると、長さだけでも1cm近く違う。(もっとも履いた感じも01DRCDのほうが確かに緩い)コンセプト的にはREGAL TOKYOのローラに近いが、ローラより圧倒的にコンパクトな外観をしている。小さめの足の人で少しでも足を大きく見せたいような人は絶対に止めるべきデザイン。
ソールをみると仕上げがなんとなくシェットランドフォックスのケンジントンに似ている。ややアーモンドなトウがぽっこりとしている造形も似ている。ケンジントンもビナーセーコー製と言われているけれど、これ、ケンジントンのラストを少し変えてグッドイヤーで作りなおしたような靴。カラス仕上げの質の悪さなんかもケンジントンに非常に似ている。サイズもケンジントンと同サイズで問題なさそう(こっちのほうが少しつま先がキツイ気もするけど)。ビナセーコー製はイギリスサイズで考えるべきだろうか。
この色はかなり格好いいと思う。仕上げが雑な感じがするけど。
足入れした感じでは一の甲から三の甲にかけて低めでかかとも気持ちコンパクト。デザイン的に同ブランドのロングノーズ系(パラティーノなど)よりはやや甲にゆとりをもたせているっぽい感じもするけれど、それでも相当抑えが効いている。
ボールジョイントからカーブに入る位置が少し先なのか小指の先は痛いほどには当たらない。その代わり足長が長い左足だけ薬指の先端があたっている(ふれている)気がする。ノーズが短いせいか捨て寸が短くカーブに入ると外側が結構急カーブしているのかもしれない。ただ、先端に行くほど詰まる感じはそれほどでもなく、クロケットアンドジョーンズの337ラストよりもエジプト型寄りの造形に感じられる。全体的にはよく言われる「点で当たる」という感覚はあまりなく「面で当たる」という感覚。
土踏まずが少し高めで内側から支えられている感じ。アーバインのように(といっても試着したことしか無いけれど)足裏全体が包み込まれているというよりは、土踏まずがせり上がっている。ボールジョイント両サイドと土踏まずの3点で支えられるような印象。
履口が笑うことがないので、土踏まずから後ろのインステップはちょっとゆとりを持たせて、かかとに向かってやや絞っているっぽい。インステップ外側が少しゆとりがある分かかとにもそのゆとりが少し残っている。もう少しつかみが欲しいところか。全体的には足幅ふつうで甲低めの人に合うんじゃないかと。
ノーズが短く素足での足長と靴の先端とのギャップが小さいため、なんだかやたら歩きやすい。ノーズが長いとつま先がそれとなく意識されてしまうシーンがあるけれど、LGW3001はそういうシーンは少ない。
とてもコンパクトな外見から想像されるとおりフィッティングもタイトで、比較的すぐに馴染むとはいえ、革が馴染むまでは指にマメができた。ヒールカップも芯がかなりしっかりしていて、大きい方の左足にマメができた。
ただでさえノーズが短く、おまけにかなりタイトなフィットで買ったもんだから最初はサイズミスをしたかなとさえ思ったものの、履き慣れてくると見た目ほどに小ささを感じない靴。ゆとりをもたせるところは緩くならない程度にサイズを取って、絞るべきところは絞るメリハリのある造形。小さいと言ってもリーガルBTOラストのDウイズ(W131/W134)よりは先づまり感が少なく、また気持ちかかとが小さいため僕の足型に近いと感じる。
インソール、かかとのあたりにはスポンジがあまり入っていない。比較的固めの印象。チャーチやアルフレッド・サージェントあたりの全体的にかなりふかふかなインソールと比べると3001はやや硬派。歩いた時もソールのコツコツ感が伝わりやすい。
とまぁ、この靴はタイトであるがゆえに馴染むまでに多少の苦行をもたらす靴だった。
アッパーはウエインハイムレダー(ワインハイマー)のボックスカーフ。
おそらくペルフェットでは先頭3文字目のアルファベットがタンナーを表している。Wが Weinheimer Leder、Dが du Puy、Iが Ilcea だと思われる。モデル名が付いている靴(パラティーノなど)はカラー表記の先頭に付いている文字がタンナーだと思う。
僕の(あまり信用ならない)感覚では、購入当初は極めてフラットな質感だけれど、お手入れを繰り返すうちに艶が出てきて、それ以降は比較的つやつやな感じをキープする革。こういったムラのない均質な色こそ保守的なキャップトウにはきわめてマッチする選択だと思う。
よく言われるアノネイのボカルーのような「透明感のある」ブラックというよりは、みずみずしいながらももう少し表面に近いところで鋭く光るような感じ。雨ジミ耐性もボカルーより高い。
手入れはサフィールノワールクレム1925のブラックで。ふつうの靴にはふつうのメンテが合う。基本は超薄塗り、回数多め。ボックスカーフはしっかりクリームが入ってくるとしっとりとした雰囲気になる。購入時に店頭で見るのとではまったく別物。
ペルフェットは同一モデルで革違いということがあたりまえのようにあるので、購入場所とか時期によってアッパーの革は変わるかもしれない。逆に言えば、シェットランドフォックスのケンジントンのように革の供給がなくなった途端に製造中止ということもなさそう。
ツリーはディプロマットヨーロピアンの39を入れている。
ほぼバネが閉じきるのでもう少し小さなツリーがいいとは思うけれど、リーガルトーキョーのツリー38(たぶんコルドヌリ・アングレーズのOEM)は入る気配がなく、同じく38のサルトレカミエSR300だと入るには入るがかなり無理矢理なので靴に悪そう。同じサルトレカミエのSR200とSR100は両方ともボールジョイントの内側が足りない。僕は親指付け根にシワができるのでそこが伸びないと物足りない。ネジ式(SR300)のサイズ感からすればサイズが小さすぎるということはなさそうなので、サルトレカミエはいまひとつ内側のボリュームが足りないと思う。
ディプロマットヨーロピアンを入れたところ。バネが閉じきっている。
ペルフェットの最大の難点は国内メーカーなのに有名ドコロのインポートものより入手が困難なところ。
おまけに情報もほとんどなく、ビナセーコーのホームページを見てもまったくと言っていいほど情報が無い。ラストの特徴どころか商品ラインナップの片鱗すら見られない。独自ブランドで売る気があるのかと思うレベル。
ビナセーコーはOEM屋さんなので自社ブランドを力入れすぎると問題があるのかな。
まともに試着できるのは伊勢丹かクインクラシコ、ワールドフットウェアギャラリーあたり。阪急にも専売モデルがあった。(伊勢丹も専売モデルかも。よく見てないので不明。あと、どうでもよいがクインクラシコさんのウェブショップは商品名間違えすぎ、PalatinoとCampidoglioです)
ペルフェットは4万円以上のラインは定評のある素材をアッパーに、日本ブランド得意のていねいな作りとかなりコストパフォーマンスが高く、またラストも自分の足にはまぁまぁ合うので間違いなく満足度はトップクラス。国内で関税上乗せのスペインあたりの靴を買うよりもいい買い物のように思える。(デザインやラスト、ブランドの好みがあるので一概には言えないけれど)
ロングノーズがお好みの人にはPalatino(パラティーノ)やCampidoglio(カンピドリオ)もある。少し雑誌などで話題が先行している感があるけれど、実際に良い靴で、クロケットアンドジョーンズのハンドグレード買うお金にちょっと足すだけで2足買えるしで、もっといろんなところで売っていてもいいと思うんだけどなぁ。
ところがこのLGW3001は極めてオーソドックスなキャップトウ。特にモデル名もなく、箱にも単に型番だけ書いてある。全くロングではないややアーモンドの丸めのトウで、僕のイメージにあるペルフェットらしくない。イタリアよりもイギリス寄りの雰囲気を持つ靴。アッパーもボックスカーフとちょっと見た限りではあまりにも主張が無く、お行儀が良い感じ。
ダークネイビーのスーツを着て、ツイルのホワイトシャツに紺系のストライプタイと言ったもう教科書そのままのスタイルにはやっぱりこんな靴が似合う。(僕はハズシができる度量もセンスもないので)
どうもペルフェットはよく引き合いに出されるCampidoglioの「P」をモチーフにしたメダリオンの印象が強すぎる。靴って左足右足で対称になるようにデザインしたほうが美しいと思うし、そもそもブランドをイメージするような意匠をデカデカと入れる発想が安っぽい。ディフュージョンラインじゃないんだから。イタリアンテイストな国産グッドイヤーというイメージができているようだけど、このLGW3001を始めとした3000番台のモデルを見ると、モダンクラシック志向を感じる。
さてこの靴、よくよく見てみると、丸すぎないアーモンドなトウ、やや低めの甲、気持ち小さめのかかとなど単なる古典的なデザインの靴ではなくイマドキっぽさが垣間見える。ソールはフィドルバックにヒドゥンチャネル、真紅の半カラス仕上げ、おまけにピッチドヒールと無駄に(?)こだわりがあって、そういう意味では洒落た靴。一見ふつうに見えて実は... という意外さ。
ほとんど気づかれないピッチドヒール。なぜこのデザインの靴に採用されたのだろう。
リーガルの01DRCD(サイズ24)とLGW3001(サイズ5 1/2)を比べると、長さだけでも1cm近く違う。(もっとも履いた感じも01DRCDのほうが確かに緩い)コンセプト的にはREGAL TOKYOのローラに近いが、ローラより圧倒的にコンパクトな外観をしている。小さめの足の人で少しでも足を大きく見せたいような人は絶対に止めるべきデザイン。
ソールをみると仕上げがなんとなくシェットランドフォックスのケンジントンに似ている。ややアーモンドなトウがぽっこりとしている造形も似ている。ケンジントンもビナーセーコー製と言われているけれど、これ、ケンジントンのラストを少し変えてグッドイヤーで作りなおしたような靴。カラス仕上げの質の悪さなんかもケンジントンに非常に似ている。サイズもケンジントンと同サイズで問題なさそう(こっちのほうが少しつま先がキツイ気もするけど)。ビナセーコー製はイギリスサイズで考えるべきだろうか。
この色はかなり格好いいと思う。仕上げが雑な感じがするけど。
足入れした感じでは一の甲から三の甲にかけて低めでかかとも気持ちコンパクト。デザイン的に同ブランドのロングノーズ系(パラティーノなど)よりはやや甲にゆとりをもたせているっぽい感じもするけれど、それでも相当抑えが効いている。
ボールジョイントからカーブに入る位置が少し先なのか小指の先は痛いほどには当たらない。その代わり足長が長い左足だけ薬指の先端があたっている(ふれている)気がする。ノーズが短いせいか捨て寸が短くカーブに入ると外側が結構急カーブしているのかもしれない。ただ、先端に行くほど詰まる感じはそれほどでもなく、クロケットアンドジョーンズの337ラストよりもエジプト型寄りの造形に感じられる。全体的にはよく言われる「点で当たる」という感覚はあまりなく「面で当たる」という感覚。
土踏まずが少し高めで内側から支えられている感じ。アーバインのように(といっても試着したことしか無いけれど)足裏全体が包み込まれているというよりは、土踏まずがせり上がっている。ボールジョイント両サイドと土踏まずの3点で支えられるような印象。
履口が笑うことがないので、土踏まずから後ろのインステップはちょっとゆとりを持たせて、かかとに向かってやや絞っているっぽい。インステップ外側が少しゆとりがある分かかとにもそのゆとりが少し残っている。もう少しつかみが欲しいところか。全体的には足幅ふつうで甲低めの人に合うんじゃないかと。
ノーズが短く素足での足長と靴の先端とのギャップが小さいため、なんだかやたら歩きやすい。ノーズが長いとつま先がそれとなく意識されてしまうシーンがあるけれど、LGW3001はそういうシーンは少ない。
とてもコンパクトな外見から想像されるとおりフィッティングもタイトで、比較的すぐに馴染むとはいえ、革が馴染むまでは指にマメができた。ヒールカップも芯がかなりしっかりしていて、大きい方の左足にマメができた。
ただでさえノーズが短く、おまけにかなりタイトなフィットで買ったもんだから最初はサイズミスをしたかなとさえ思ったものの、履き慣れてくると見た目ほどに小ささを感じない靴。ゆとりをもたせるところは緩くならない程度にサイズを取って、絞るべきところは絞るメリハリのある造形。小さいと言ってもリーガルBTOラストのDウイズ(W131/W134)よりは先づまり感が少なく、また気持ちかかとが小さいため僕の足型に近いと感じる。
インソール、かかとのあたりにはスポンジがあまり入っていない。比較的固めの印象。チャーチやアルフレッド・サージェントあたりの全体的にかなりふかふかなインソールと比べると3001はやや硬派。歩いた時もソールのコツコツ感が伝わりやすい。
とまぁ、この靴はタイトであるがゆえに馴染むまでに多少の苦行をもたらす靴だった。
アッパーはウエインハイムレダー(ワインハイマー)のボックスカーフ。
おそらくペルフェットでは先頭3文字目のアルファベットがタンナーを表している。Wが Weinheimer Leder、Dが du Puy、Iが Ilcea だと思われる。モデル名が付いている靴(パラティーノなど)はカラー表記の先頭に付いている文字がタンナーだと思う。
僕の(あまり信用ならない)感覚では、購入当初は極めてフラットな質感だけれど、お手入れを繰り返すうちに艶が出てきて、それ以降は比較的つやつやな感じをキープする革。こういったムラのない均質な色こそ保守的なキャップトウにはきわめてマッチする選択だと思う。
よく言われるアノネイのボカルーのような「透明感のある」ブラックというよりは、みずみずしいながらももう少し表面に近いところで鋭く光るような感じ。雨ジミ耐性もボカルーより高い。
手入れはサフィールノワールクレム1925のブラックで。ふつうの靴にはふつうのメンテが合う。基本は超薄塗り、回数多め。ボックスカーフはしっかりクリームが入ってくるとしっとりとした雰囲気になる。購入時に店頭で見るのとではまったく別物。
ペルフェットは同一モデルで革違いということがあたりまえのようにあるので、購入場所とか時期によってアッパーの革は変わるかもしれない。逆に言えば、シェットランドフォックスのケンジントンのように革の供給がなくなった途端に製造中止ということもなさそう。
ツリーはディプロマットヨーロピアンの39を入れている。
ほぼバネが閉じきるのでもう少し小さなツリーがいいとは思うけれど、リーガルトーキョーのツリー38(たぶんコルドヌリ・アングレーズのOEM)は入る気配がなく、同じく38のサルトレカミエSR300だと入るには入るがかなり無理矢理なので靴に悪そう。同じサルトレカミエのSR200とSR100は両方ともボールジョイントの内側が足りない。僕は親指付け根にシワができるのでそこが伸びないと物足りない。ネジ式(SR300)のサイズ感からすればサイズが小さすぎるということはなさそうなので、サルトレカミエはいまひとつ内側のボリュームが足りないと思う。
ディプロマットヨーロピアンを入れたところ。バネが閉じきっている。
ペルフェットの最大の難点は国内メーカーなのに有名ドコロのインポートものより入手が困難なところ。
おまけに情報もほとんどなく、ビナセーコーのホームページを見てもまったくと言っていいほど情報が無い。ラストの特徴どころか商品ラインナップの片鱗すら見られない。独自ブランドで売る気があるのかと思うレベル。
ビナセーコーはOEM屋さんなので自社ブランドを力入れすぎると問題があるのかな。
まともに試着できるのは伊勢丹かクインクラシコ、ワールドフットウェアギャラリーあたり。阪急にも専売モデルがあった。(伊勢丹も専売モデルかも。よく見てないので不明。あと、どうでもよいがクインクラシコさんのウェブショップは商品名間違えすぎ、PalatinoとCampidoglioです)
ペルフェットは4万円以上のラインは定評のある素材をアッパーに、日本ブランド得意のていねいな作りとかなりコストパフォーマンスが高く、またラストも自分の足にはまぁまぁ合うので間違いなく満足度はトップクラス。国内で関税上乗せのスペインあたりの靴を買うよりもいい買い物のように思える。(デザインやラスト、ブランドの好みがあるので一概には言えないけれど)
ロングノーズがお好みの人にはPalatino(パラティーノ)やCampidoglio(カンピドリオ)もある。少し雑誌などで話題が先行している感があるけれど、実際に良い靴で、クロケットアンドジョーンズのハンドグレード買うお金にちょっと足すだけで2足買えるしで、もっといろんなところで売っていてもいいと思うんだけどなぁ。
2013年12月22日日曜日
雨に降られた靴をケアしてみた - Shetland Fox Inverness -
僕はあまり天候を気にせず靴を履くので、たいていの靴は何度か雨に降られている。
先日は雨に弱いと言われる仏アノネイ社ボカルーをアッパーに使ったインバネス3029SFが雨に降られた。
雨(というか水)に弱いと言われるアニリンカーフだけに、降られた直後のアッパーは情けないくらいに雨ジミが目立っている。
あえて靴にダメージを与えるような履き方をする必要は無いけれど、やっぱりお気に入りの靴はそれを履きたいときに履きたいわけで、余程の大雨でない限りは気にしないで履いてしまう。「雨の日は脱いで小脇に抱えて裸足で歩く」ような靴は僕にはもったいない。
このボカルー、濡れて水ぶくれになるのは百も承知。でもきちんとお手入れするとほとんど元に戻ることもわかっている。今回も適当に乾かしてお手入れしたら元に戻ってしまった。
濡れた日は表面の銀面を痛めないように、軽くティッシュで水分を拭き取っておくだけ。2日ほど経ってからブラッシングで表面の汚れを落としてから雨や泥水を落とす意味も含めて堅く絞ったタオルで軽く拭う。
拭きとった直後。
アニリンカーフは水に弱いので、水気のあるタオルで拭き取ると結構色がタオルに移る。ブラックのクリームを入れるのであまり気にしていないけれど、ひょっとしたらこの工程は革に良くないのかもしれない。
拭きとった後はボカルーお得意の透明感のある鈍い艶感がなくなり、かなりさらっとした表情になる。この時点でクリームもかなり落ちてしまっている感じ。透明感の維持ということだけ見ると濡れないまま維持し続けた場合と差が出るのかな。
拭った直後、今回はサフィールノワールのレノベイタークリームを入れる。デリケートクリームでもどちらでも良いのだけれど、少し保湿しやすいかなという気分の問題。
レノベイタークリームはモゥブレイのデリケートクリームと同じラノリンをベースに、ミンクオイルと蝋が加えられている。これ単独でもお手入れ十分なクリーム。
レノベイタークリームを塗ってブラッシング。あまり強烈な艶はないけれど、上品な雰囲気に。革の素材感を活かした仕上がりなのでこれはこれでありだなぁ。長期保管するような場合はこれで十分なんじゃないかと。
次の日にソールにコンディショナーを塗って、いちばん濡れて油が抜けたと思われるソールを保湿。その後サフィールノワールクレム1925ブラックでアッパーの仕上げ。濡れたり水拭きで落ちた色を補色する感じで。すでにクリームはレノベイターが入っていると思うので、ここはいつもどおり超薄塗り。シワの部分は塗るというよりはていねいに指で上から押し込むような感じ。
塗り終わったらシワの部分のクリームを落とすことと、革の繋ぎ目にもある程度クリームが入るように軽くブラッシング。
しばらくおいてからネル生地でひたすら磨く。余計なクリームを落とすというよりはどちらかと言うと艶を出すためにやっているので、気が済むまでやって終了。
雨ジミがほとんど目立たなくなって、ボカルーのいい感じの艶感が復活。
ちょうどきれいになったことだし、今年はもう出番ないかな。
よく見ると雨ジミ残っているのだろうけれど、それも含めて靴の魅力が増えていくと(勝手に)思っている。新しい靴では得られない靴の奥行きを出すのに雨が手伝ってくれていると思えば、雨に降られるのも悪くない。
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先日は雨に弱いと言われる仏アノネイ社ボカルーをアッパーに使ったインバネス3029SFが雨に降られた。
雨(というか水)に弱いと言われるアニリンカーフだけに、降られた直後のアッパーは情けないくらいに雨ジミが目立っている。
あえて靴にダメージを与えるような履き方をする必要は無いけれど、やっぱりお気に入りの靴はそれを履きたいときに履きたいわけで、余程の大雨でない限りは気にしないで履いてしまう。「雨の日は脱いで小脇に抱えて裸足で歩く」ような靴は僕にはもったいない。
このボカルー、濡れて水ぶくれになるのは百も承知。でもきちんとお手入れするとほとんど元に戻ることもわかっている。今回も適当に乾かしてお手入れしたら元に戻ってしまった。
濡れた日は表面の銀面を痛めないように、軽くティッシュで水分を拭き取っておくだけ。2日ほど経ってからブラッシングで表面の汚れを落としてから雨や泥水を落とす意味も含めて堅く絞ったタオルで軽く拭う。
拭きとった直後。
アニリンカーフは水に弱いので、水気のあるタオルで拭き取ると結構色がタオルに移る。ブラックのクリームを入れるのであまり気にしていないけれど、ひょっとしたらこの工程は革に良くないのかもしれない。
拭きとった後はボカルーお得意の透明感のある鈍い艶感がなくなり、かなりさらっとした表情になる。この時点でクリームもかなり落ちてしまっている感じ。透明感の維持ということだけ見ると濡れないまま維持し続けた場合と差が出るのかな。
拭った直後、今回はサフィールノワールのレノベイタークリームを入れる。デリケートクリームでもどちらでも良いのだけれど、少し保湿しやすいかなという気分の問題。
レノベイタークリームはモゥブレイのデリケートクリームと同じラノリンをベースに、ミンクオイルと蝋が加えられている。これ単独でもお手入れ十分なクリーム。
レノベイタークリームを塗ってブラッシング。あまり強烈な艶はないけれど、上品な雰囲気に。革の素材感を活かした仕上がりなのでこれはこれでありだなぁ。長期保管するような場合はこれで十分なんじゃないかと。
次の日にソールにコンディショナーを塗って、いちばん濡れて油が抜けたと思われるソールを保湿。その後サフィールノワールクレム1925ブラックでアッパーの仕上げ。濡れたり水拭きで落ちた色を補色する感じで。すでにクリームはレノベイターが入っていると思うので、ここはいつもどおり超薄塗り。シワの部分は塗るというよりはていねいに指で上から押し込むような感じ。
塗り終わったらシワの部分のクリームを落とすことと、革の繋ぎ目にもある程度クリームが入るように軽くブラッシング。
しばらくおいてからネル生地でひたすら磨く。余計なクリームを落とすというよりはどちらかと言うと艶を出すためにやっているので、気が済むまでやって終了。
雨ジミがほとんど目立たなくなって、ボカルーのいい感じの艶感が復活。
ちょうどきれいになったことだし、今年はもう出番ないかな。
よく見ると雨ジミ残っているのだろうけれど、それも含めて靴の魅力が増えていくと(勝手に)思っている。新しい靴では得られない靴の奥行きを出すのに雨が手伝ってくれていると思えば、雨に降られるのも悪くない。
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2013年12月7日土曜日
REGAL 01DRCD が半年経過した
アクセス数を見ていたら、最近はREGAL 01DRCDへのアクセス数がいちばん多い。
01DRCDは仏アノネイのベガノカーフを使ったシンプルなキャップトウ。
実はちょっとロングノーズなアーモンドトウという微妙なバランスで、これまでのリーガルに比べると控えめな甲とかかとといった感じ。土踏まずを絞る一方で、ボールジョイントから先はゆとりがある。
11月の値上げでちょっとだけ高くなっちゃったけれど、それでもアンダー4万円の靴としてはかなりお買い得なのではないかといまでも思う。このシリーズはクオーターブローグ(02DR)やフルブローグ(03DR)など定番ドンピシャのラインナップで、どれも購入意欲をかきたてる。
惜しいのはヒールがゴムなところ。やっぱりレザーソールの靴はヒールまで革のほうが絶対的に格好いい。ただゴムヒールはビジネス上での実用を考えるといいのかもしれない。ユニオンワークスでもヒールをゴムに変えるリペアの人気があるという記事もあったくらいだし。ドレスシューズというよりはビジネスシューズという言い方のほうが合っている。
アノネイのアニリンカーフは雨に弱いというのはよく言われることで、確かに水滴があたって中途半端に乾くと情けない水ぶくれのようなシミになる。乾くと目立たないとはいえ、やっぱりよくみるとシミができているので、やっぱり雨には弱いと感じる。
ただ、ブラックであればきちんと手入れさえすれば気になるほど(すぐに分かるほど)ヒドイものでもないので、それほど天気を気にして履く靴でも無いのかなと思う。この靴はビジネスシューズなのだから。
僕の01DRCDも半年が過ぎて、やっと自然な履き心地になってきた。だいたい週に1回弱くらいのローテーションなので、現時点で30回くらい履いたことになる。この靴は購入当初から光りやすいけれど、より深い感じが出てきたような気がする(気がするだけかも)。全体的に柔らかくなってきたこともあり、また少し緩く(といってもガバガバではなく)なってきたのでデスクワークの時などはほとんど意識しなくなる。
クリームはサフィールノワールクレム1925。購入当初はニュートラル主体で、3か月経過後くらいからブラックを主に使っている。ソールは気が向いた時にシェットランドフォックスのソールコンディショナーを軽く塗る程度。
購入当初3か月くらいは極力雨に降られないようにしていたこともあり(それ以降はほとんど気にしないので何度か降られている)、ソールもつま先が減ったくらいでまだ大丈夫そう。
同価格帯のリーガルと比べると、全体的にやや華奢な印象を受ける。やっぱり2235NA/2236NAあたりの半端ない頑丈さに比べたらへたるのも早いんだろうなと。どちらかと言うとBTOラストモデルのW12xシリーズは頑丈っぽさを感じるけれど、01DR/02DR/03DRはもう少し繊細。ガシガシ履くような場合はBTOラストのほうが良いかもしれない。
釣り込みが少し甘いのか足に合っていないのか、土踏まずのあたりが歪んできている。
この価格帯にしてはかなり絞りこまれたウエストなので致し方ないところもあるのかな。他の靴ではここまでシワが入ることはない。全体的に型くずれしやすいのではないかとも感じる。ここはオールソール時にどのように戻ってくるかが気になるところ。
01DRCDはどちらかと言うとこれまでのリーガルブランドの路線とは異なり、有名タンナーの名前を出してオーソドックスに仕上げた靴。ただ、この手の靴を買う人達は既にシェットランドフォックス買っているだろうから、あえてリーガルブランドで出す意味がいまひとつ不明ではあるけれど、今後もこのくらいの価格帯で長く付き合える正統な靴をどんどん出して欲しいと思う。
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01DRCDは仏アノネイのベガノカーフを使ったシンプルなキャップトウ。
実はちょっとロングノーズなアーモンドトウという微妙なバランスで、これまでのリーガルに比べると控えめな甲とかかとといった感じ。土踏まずを絞る一方で、ボールジョイントから先はゆとりがある。
11月の値上げでちょっとだけ高くなっちゃったけれど、それでもアンダー4万円の靴としてはかなりお買い得なのではないかといまでも思う。このシリーズはクオーターブローグ(02DR)やフルブローグ(03DR)など定番ドンピシャのラインナップで、どれも購入意欲をかきたてる。
惜しいのはヒールがゴムなところ。やっぱりレザーソールの靴はヒールまで革のほうが絶対的に格好いい。ただゴムヒールはビジネス上での実用を考えるといいのかもしれない。ユニオンワークスでもヒールをゴムに変えるリペアの人気があるという記事もあったくらいだし。ドレスシューズというよりはビジネスシューズという言い方のほうが合っている。
アノネイのアニリンカーフは雨に弱いというのはよく言われることで、確かに水滴があたって中途半端に乾くと情けない水ぶくれのようなシミになる。乾くと目立たないとはいえ、やっぱりよくみるとシミができているので、やっぱり雨には弱いと感じる。
ただ、ブラックであればきちんと手入れさえすれば気になるほど(すぐに分かるほど)ヒドイものでもないので、それほど天気を気にして履く靴でも無いのかなと思う。この靴はビジネスシューズなのだから。
僕の01DRCDも半年が過ぎて、やっと自然な履き心地になってきた。だいたい週に1回弱くらいのローテーションなので、現時点で30回くらい履いたことになる。この靴は購入当初から光りやすいけれど、より深い感じが出てきたような気がする(気がするだけかも)。全体的に柔らかくなってきたこともあり、また少し緩く(といってもガバガバではなく)なってきたのでデスクワークの時などはほとんど意識しなくなる。
クリームはサフィールノワールクレム1925。購入当初はニュートラル主体で、3か月経過後くらいからブラックを主に使っている。ソールは気が向いた時にシェットランドフォックスのソールコンディショナーを軽く塗る程度。
購入当初3か月くらいは極力雨に降られないようにしていたこともあり(それ以降はほとんど気にしないので何度か降られている)、ソールもつま先が減ったくらいでまだ大丈夫そう。
同価格帯のリーガルと比べると、全体的にやや華奢な印象を受ける。やっぱり2235NA/2236NAあたりの半端ない頑丈さに比べたらへたるのも早いんだろうなと。どちらかと言うとBTOラストモデルのW12xシリーズは頑丈っぽさを感じるけれど、01DR/02DR/03DRはもう少し繊細。ガシガシ履くような場合はBTOラストのほうが良いかもしれない。
釣り込みが少し甘いのか足に合っていないのか、土踏まずのあたりが歪んできている。
この価格帯にしてはかなり絞りこまれたウエストなので致し方ないところもあるのかな。他の靴ではここまでシワが入ることはない。全体的に型くずれしやすいのではないかとも感じる。ここはオールソール時にどのように戻ってくるかが気になるところ。
01DRCDはどちらかと言うとこれまでのリーガルブランドの路線とは異なり、有名タンナーの名前を出してオーソドックスに仕上げた靴。ただ、この手の靴を買う人達は既にシェットランドフォックス買っているだろうから、あえてリーガルブランドで出す意味がいまひとつ不明ではあるけれど、今後もこのくらいの価格帯で長く付き合える正統な靴をどんどん出して欲しいと思う。
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2013年12月1日日曜日
リーガルリペア
ヒールのリペアに出していたY411が帰ってきた。
今回はヒール交換とつま先の補修、かかとの内側ライニングの補強をお願いした。
待つこと1か月くらい、リペア完了で帰ってきた靴は新品同様とはいかないまでも、きれいに磨かれて靴紐も交換されて戻ってきた(元の靴紐も戻ってくる)
雨の日も風の日も、メンテサボリ気味の時期もあったけれど、愛着の湧いた靴がリペアされて戻ってくるとまた感慨深いものがある。
もともとこの靴はアルフレッド・サージェントのOEMで間違いないと思うけど、そうした靴でもリーガルの看板で売ったものはきちんとリペアを受け付けてくれる。(同じサージェント製のオールソールも経験済み)
いまはネットでもリペアを受け付けてくれるところはたくさんあるし、出張ついでにそうしたショップに依頼すれば(返送は宅配便で)いいのかもしれないけれど、わざわざそんな手間なく全国県庁所在地にはほぼあると思われるリーガルショップで受け付けてもらえるのはとてもありがたい。
リーガルブランドのものは製造時の木型が工場にあるらしいのでオールソールするなら純正のメリットが大きいと思う。
パーツは純正の在庫があればもちろん純正。
アルフレッド・サージェント製のときは似たようなソール交換になる。購入当初はブラウンのソールだったが、指定をしなかったらカラス仕上げのソールになって帰ってきたことがあるので、リーガル製以外はなんとなくイメージで決めているのだと思われる。(アッパーがブラックならソールもブラック、ってところか)
仕上がりはとてもていねい。
コバも塗りなおしてくれるので、ヒールを交換したことがわからないくらい自然に仕上がっている。
つま先の補修をみても変な段差は無く、色目の近いものが貼られている。
リペア前の写真が無いので比較できないけれど、そこそこすり減っていたことを忘れてしまう感じになっている。つま先だけ見たら新品っぽい。
なんといってもていねいさを感じるのはかかとのライニング。
革を単に上から縫うのではなく、境目は薄く漉いて貼られている。サージェントっぽさがある手書きの型番標記が半分なくなって、おまけに「MADE IN」で切れてしまいせっかくの売りである「England」が見えないがそんなことは大したことではなく、むしろ同じような素材で段差なく補修されていることのほうが好感触。多少すり減っていたかかとがきれいに元通りになっている。
リペアは決して安くはないので、経済的に靴を長持ちさせるというよりは愛着のある足に馴染んだ靴を長く履けるようにするというところに意味があると思う。
今回はヒール交換とつま先の補修、かかとの内側ライニングの補強をお願いした。
待つこと1か月くらい、リペア完了で帰ってきた靴は新品同様とはいかないまでも、きれいに磨かれて靴紐も交換されて戻ってきた(元の靴紐も戻ってくる)
雨の日も風の日も、メンテサボリ気味の時期もあったけれど、愛着の湧いた靴がリペアされて戻ってくるとまた感慨深いものがある。
もともとこの靴はアルフレッド・サージェントのOEMで間違いないと思うけど、そうした靴でもリーガルの看板で売ったものはきちんとリペアを受け付けてくれる。(同じサージェント製のオールソールも経験済み)
いまはネットでもリペアを受け付けてくれるところはたくさんあるし、出張ついでにそうしたショップに依頼すれば(返送は宅配便で)いいのかもしれないけれど、わざわざそんな手間なく全国県庁所在地にはほぼあると思われるリーガルショップで受け付けてもらえるのはとてもありがたい。
リーガルブランドのものは製造時の木型が工場にあるらしいのでオールソールするなら純正のメリットが大きいと思う。
パーツは純正の在庫があればもちろん純正。
アルフレッド・サージェント製のときは似たようなソール交換になる。購入当初はブラウンのソールだったが、指定をしなかったらカラス仕上げのソールになって帰ってきたことがあるので、リーガル製以外はなんとなくイメージで決めているのだと思われる。(アッパーがブラックならソールもブラック、ってところか)
仕上がりはとてもていねい。
コバも塗りなおしてくれるので、ヒールを交換したことがわからないくらい自然に仕上がっている。
つま先の補修をみても変な段差は無く、色目の近いものが貼られている。
リペア前の写真が無いので比較できないけれど、そこそこすり減っていたことを忘れてしまう感じになっている。つま先だけ見たら新品っぽい。
なんといってもていねいさを感じるのはかかとのライニング。
革を単に上から縫うのではなく、境目は薄く漉いて貼られている。サージェントっぽさがある手書きの型番標記が半分なくなって、おまけに「MADE IN」で切れてしまいせっかくの売りである「England」が見えないがそんなことは大したことではなく、むしろ同じような素材で段差なく補修されていることのほうが好感触。多少すり減っていたかかとがきれいに元通りになっている。
リペアは決して安くはないので、経済的に靴を長持ちさせるというよりは愛着のある足に馴染んだ靴を長く履けるようにするというところに意味があると思う。
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