もうずっと前になってしまうのだけれど、W134でずっとやっていた Boot Black(ブートブラック)と Boot Black Silver Line(シルバーライン)の比較。
大きな違いはないような気がする。
この靴自体はそれほど登板機会がないので、クリームをしっかり入れて磨くのは年に数回程度、なので、始めてからいままで合計しても十数回程度しかクリームでお手入れしていない状態。
当初、シルバーラインのほうが青みが強いブラックだとわかったものの、別に靴が青くなるわけでもなくいまに至る。(当然)
結論としては素人には見た目レベルではよくわからないというところだった。
シルバーラインの左足。ブートブラック(黒蓋)の右足。
区別つきません。
細かく見るとシルバーラインのほうが気持ち光が鋭く、ブートブラックのほうが表面のテクスチャー感を残す仕上がりな気はする。これはクリーム自体の成分的なものよりも、もともとの硬さによるところが大きいと思う。硬い分ワックス効果が大きくなるみたいな。ていねいにブラッシングとからぶきしてしまうとその差は誤差という程度になる。
ブートブラックの黒蓋は固形のワックス掛けまでやるような向きもターゲットなので、柔らかめのクリームはどちらかというとじっとりと浸透させる方向で、まずは浸透するようなじっとりとした仕上がりにして、ぱっきーんな光り方はワックスに任せるという意図かな。
逆にシルバーラインはこれ一本のオールインワンを狙って、クリームだけでもなかなか光っている感覚が得られるような作りのため、少し硬めに作り上げているのではないかと思われる。
素材自体はブートブラックのほうが高価なものを使っているようだけれど、実用上はシルバーラインでも全く問題がないので、単に仕上がりの好みで選んでもよいという程度かもしれない。
細かいこと言えば靴のお手入れが趣味みたいな人はブートブラックのほうが楽しめるだろうし、どちらかというとお手入れにそれほど時間をかけない人にはシルバーラインのほうが向いている。このあたり、やっぱりもともとの製品コンセプトどおりで、靴のお手入れをこれから始めるような人にとってはシルバーラインのほうが無駄に塗りすぎることもなさそうだし、容易にいい感じの仕上がりが得られるはず。
同一メーカーが同じような目的のために作っている製品なので、基材についてはある程度共有しているところもあるだろうし、一定の品質基準なんてのもあるだろうから、短期的な見た目や使い勝手は変わってくるものの、長期的な保革効果にはそう差がないのかもしれない。
Boot Black に関して言えば、素人がちょっと靴お手入れしています程度の頻度や量ではほとんど効果に差がない。もしかするとワックスをしっかり塗って仕上げると、そのベースとしての感覚は大幅に異なるのかもしれないけれど、ふだんはクリームオンリーなんていう場合はどちらを使っても困ることがない。
もし僕がおすすめをするような立場であるとすれば、どんな靴クリームが良いかを聞いてくるような人にはシルバーラインを薦めるくらい。黒蓋買うような人はわざわざそんな質問してくることないので。
逆に、お手入れが趣味の人が試してみるなら黒蓋のほうがいい。仕上がりの足りない部分は自分で補える人にとっては、多少顔料多めのクリームは靴の表情をはっきりさせやすくほかのアイテムと相性が良い。
長期でやってきたクリーム比較は同一メーカーだとあまり面白い結果にならなかった。
この先も大きく変化するとも思えないし、これからはアーティストパレットでお手入れしよう。
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