アクセス数を見ていたら、最近はREGAL 01DRCDへのアクセス数がいちばん多い。
01DRCDは仏アノネイのベガノカーフを使ったシンプルなキャップトウ。
実はちょっとロングノーズなアーモンドトウという微妙なバランスで、これまでのリーガルに比べると控えめな甲とかかとといった感じ。土踏まずを絞る一方で、ボールジョイントから先はゆとりがある。
11月の値上げでちょっとだけ高くなっちゃったけれど、それでもアンダー4万円の靴としてはかなりお買い得なのではないかといまでも思う。このシリーズはクオーターブローグ(02DR)やフルブローグ(03DR)など定番ドンピシャのラインナップで、どれも購入意欲をかきたてる。
惜しいのはヒールがゴムなところ。やっぱりレザーソールの靴はヒールまで革のほうが絶対的に格好いい。ただゴムヒールはビジネス上での実用を考えるといいのかもしれない。ユニオンワークスでもヒールをゴムに変えるリペアの人気があるという記事もあったくらいだし。ドレスシューズというよりはビジネスシューズという言い方のほうが合っている。
アノネイのアニリンカーフは雨に弱いというのはよく言われることで、確かに水滴があたって中途半端に乾くと情けない水ぶくれのようなシミになる。乾くと目立たないとはいえ、やっぱりよくみるとシミができているので、やっぱり雨には弱いと感じる。
ただ、ブラックであればきちんと手入れさえすれば気になるほど(すぐに分かるほど)ヒドイものでもないので、それほど天気を気にして履く靴でも無いのかなと思う。この靴はビジネスシューズなのだから。
僕の01DRCDも半年が過ぎて、やっと自然な履き心地になってきた。だいたい週に1回弱くらいのローテーションなので、現時点で30回くらい履いたことになる。この靴は購入当初から光りやすいけれど、より深い感じが出てきたような気がする(気がするだけかも)。全体的に柔らかくなってきたこともあり、また少し緩く(といってもガバガバではなく)なってきたのでデスクワークの時などはほとんど意識しなくなる。
クリームはサフィールノワールクレム1925。購入当初はニュートラル主体で、3か月経過後くらいからブラックを主に使っている。ソールは気が向いた時にシェットランドフォックスのソールコンディショナーを軽く塗る程度。
購入当初3か月くらいは極力雨に降られないようにしていたこともあり(それ以降はほとんど気にしないので何度か降られている)、ソールもつま先が減ったくらいでまだ大丈夫そう。
同価格帯のリーガルと比べると、全体的にやや華奢な印象を受ける。やっぱり2235NA/2236NAあたりの半端ない頑丈さに比べたらへたるのも早いんだろうなと。どちらかと言うとBTOラストモデルのW12xシリーズは頑丈っぽさを感じるけれど、01DR/02DR/03DRはもう少し繊細。ガシガシ履くような場合はBTOラストのほうが良いかもしれない。
釣り込みが少し甘いのか足に合っていないのか、土踏まずのあたりが歪んできている。
この価格帯にしてはかなり絞りこまれたウエストなので致し方ないところもあるのかな。他の靴ではここまでシワが入ることはない。全体的に型くずれしやすいのではないかとも感じる。ここはオールソール時にどのように戻ってくるかが気になるところ。
01DRCDはどちらかと言うとこれまでのリーガルブランドの路線とは異なり、有名タンナーの名前を出してオーソドックスに仕上げた靴。ただ、この手の靴を買う人達は既にシェットランドフォックス買っているだろうから、あえてリーガルブランドで出す意味がいまひとつ不明ではあるけれど、今後もこのくらいの価格帯で長く付き合える正統な靴をどんどん出して欲しいと思う。
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2013年12月7日土曜日
2013年12月1日日曜日
リーガルリペア
ヒールのリペアに出していたY411が帰ってきた。
今回はヒール交換とつま先の補修、かかとの内側ライニングの補強をお願いした。
待つこと1か月くらい、リペア完了で帰ってきた靴は新品同様とはいかないまでも、きれいに磨かれて靴紐も交換されて戻ってきた(元の靴紐も戻ってくる)
雨の日も風の日も、メンテサボリ気味の時期もあったけれど、愛着の湧いた靴がリペアされて戻ってくるとまた感慨深いものがある。
もともとこの靴はアルフレッド・サージェントのOEMで間違いないと思うけど、そうした靴でもリーガルの看板で売ったものはきちんとリペアを受け付けてくれる。(同じサージェント製のオールソールも経験済み)
いまはネットでもリペアを受け付けてくれるところはたくさんあるし、出張ついでにそうしたショップに依頼すれば(返送は宅配便で)いいのかもしれないけれど、わざわざそんな手間なく全国県庁所在地にはほぼあると思われるリーガルショップで受け付けてもらえるのはとてもありがたい。
リーガルブランドのものは製造時の木型が工場にあるらしいのでオールソールするなら純正のメリットが大きいと思う。
パーツは純正の在庫があればもちろん純正。
アルフレッド・サージェント製のときは似たようなソール交換になる。購入当初はブラウンのソールだったが、指定をしなかったらカラス仕上げのソールになって帰ってきたことがあるので、リーガル製以外はなんとなくイメージで決めているのだと思われる。(アッパーがブラックならソールもブラック、ってところか)
仕上がりはとてもていねい。
コバも塗りなおしてくれるので、ヒールを交換したことがわからないくらい自然に仕上がっている。
つま先の補修をみても変な段差は無く、色目の近いものが貼られている。
リペア前の写真が無いので比較できないけれど、そこそこすり減っていたことを忘れてしまう感じになっている。つま先だけ見たら新品っぽい。
なんといってもていねいさを感じるのはかかとのライニング。
革を単に上から縫うのではなく、境目は薄く漉いて貼られている。サージェントっぽさがある手書きの型番標記が半分なくなって、おまけに「MADE IN」で切れてしまいせっかくの売りである「England」が見えないがそんなことは大したことではなく、むしろ同じような素材で段差なく補修されていることのほうが好感触。多少すり減っていたかかとがきれいに元通りになっている。
リペアは決して安くはないので、経済的に靴を長持ちさせるというよりは愛着のある足に馴染んだ靴を長く履けるようにするというところに意味があると思う。
今回はヒール交換とつま先の補修、かかとの内側ライニングの補強をお願いした。
待つこと1か月くらい、リペア完了で帰ってきた靴は新品同様とはいかないまでも、きれいに磨かれて靴紐も交換されて戻ってきた(元の靴紐も戻ってくる)
雨の日も風の日も、メンテサボリ気味の時期もあったけれど、愛着の湧いた靴がリペアされて戻ってくるとまた感慨深いものがある。
もともとこの靴はアルフレッド・サージェントのOEMで間違いないと思うけど、そうした靴でもリーガルの看板で売ったものはきちんとリペアを受け付けてくれる。(同じサージェント製のオールソールも経験済み)
いまはネットでもリペアを受け付けてくれるところはたくさんあるし、出張ついでにそうしたショップに依頼すれば(返送は宅配便で)いいのかもしれないけれど、わざわざそんな手間なく全国県庁所在地にはほぼあると思われるリーガルショップで受け付けてもらえるのはとてもありがたい。
リーガルブランドのものは製造時の木型が工場にあるらしいのでオールソールするなら純正のメリットが大きいと思う。
パーツは純正の在庫があればもちろん純正。
アルフレッド・サージェント製のときは似たようなソール交換になる。購入当初はブラウンのソールだったが、指定をしなかったらカラス仕上げのソールになって帰ってきたことがあるので、リーガル製以外はなんとなくイメージで決めているのだと思われる。(アッパーがブラックならソールもブラック、ってところか)
仕上がりはとてもていねい。
コバも塗りなおしてくれるので、ヒールを交換したことがわからないくらい自然に仕上がっている。
つま先の補修をみても変な段差は無く、色目の近いものが貼られている。
リペア前の写真が無いので比較できないけれど、そこそこすり減っていたことを忘れてしまう感じになっている。つま先だけ見たら新品っぽい。
なんといってもていねいさを感じるのはかかとのライニング。
革を単に上から縫うのではなく、境目は薄く漉いて貼られている。サージェントっぽさがある手書きの型番標記が半分なくなって、おまけに「MADE IN」で切れてしまいせっかくの売りである「England」が見えないがそんなことは大したことではなく、むしろ同じような素材で段差なく補修されていることのほうが好感触。多少すり減っていたかかとがきれいに元通りになっている。
リペアは決して安くはないので、経済的に靴を長持ちさせるというよりは愛着のある足に馴染んだ靴を長く履けるようにするというところに意味があると思う。
2013年11月17日日曜日
Shetland Fox 3043SF KENSINGTON
シェットランドフォックスで現在入手できる唯一のローファー3043SF(Kensington)
すでにケンジントンは生産中止ということで、在庫限りとなっている。
ケンジントンはシェットランドフォックス渾身の製品だっただけに、おそらくこのまま廃盤になるであろうと思われるのはとても残念。
レースアップのケンジントンはノーズも短く感じられてややコンパクトな雰囲気だけれど、このローファーは意外とロングノーズに見えるのが不思議なところ。ややボリュームのあるトウがこれまたローファーに合っている。
モカシン縫いもていねいなスキンステッチで美しい。
フィッティングは紐がない分甲のあたりがかなりタイト。
初日はあまりにも甲が痛くて4時間着用で歩けないくらいになった。
毎週履いているとだんだんと馴染んでくるのだけれど、1ヶ月くらい間をおいてしばらくぶりに履くと一日の終りには結構痛くなるので、まだまだ履き慣れていないというところ。通算で十数回くらい履いていてそんな感じ。革が伸びることはあまり心配しなくても良さそう。
またこの靴はシューツリーをきちんと入れておくときっちり皺が伸びる。ラディカ皺が残りにくい気がする。
ローファーは紐で調整できない分、購入当初はかなりタイトなものを選ぶべきといわれていて、そのせいなのか実際に靴の作りも同ラストである3014SFに比べて甲はややタイト。比較的甲が薄い僕でもこれだけ痛くなるので、本来ケンジントンにピッタリ合う足を持っている人だと、なれるまでに相当な時間がかかるかもしれない。(僕は、3014SFだと羽根が数ミリしか開かないので、甲というか周囲はそれほどあるとは思えない)
また、捻れ具合も少し控えめでケンジントンにしては直線的。
甲はキツキツだけれど、さすがケンジントンラストだけあって指周りは全く窮屈さを感じない。本当にケンジントンは良ラストだと思う。ラストが良いと紐がなくてもかかとも抜けず歩きやすい。
ケンジントンのローファーはもともと色違い(ベージュ)を持っていて、その履き心地がかなり気に入っていて結局色違いで二足揃えてしまった... そのくらいこの靴は気に入っている。(生産中止だし、ブラックも買おうかと思うほど)
アッパーのイルチア社ラディカは特にブラウン系の色がわかりやすく格好いい。
濃淡があるため表面が立体的に見えて、また艶やかな革。クリームを上手に塗らないとクリーム自体がしみになりかねないので薄塗りでていねいに塗ることが大切かも。
ただ、リーガルに入ってくる革はあまりグレードが高くないのか、ところどころ鮫肌だと思うくらいザラザラしていたり、乾燥肌のようにヒビが入っていたりする。イルチアのゴタゴタが革に現れていることがよく分かる。
リーガル(ビナセーコー?)の職人さんがなるべくアッパーには綺麗な部分を、目立たない部分に質の悪い部分を割り当てているようだけれど、質の悪い部分が多すぎてカバーしきれていない感じ。(バイヤーがそれを承知で買っているのだからしかたないけど...)
ラディカ独特のムラ感で懐が広く、オシャレ感度が低い僕でも合わせやすく、ジーンズからコットンパンツまで不思議とキマってしまう。使い回しの良い靴。
ケンジントンのローファーはBASSあたりが作るローファーとは根本的な方向性が違って、どちらかと言うと上品なスタイルに合うと思う。
トウにもかかとにもしっかりと芯が入っていてよくあるコインローファーよりもフォーマルよりの雰囲気を出している。
ラディカの入手難で生産中止となったこの靴も、国産キップの焦がし仕上げでもすれば十分格好いいのにな。もうシェットランドフォックスではローファーはレギュラーのラインナップに存在しないし、リーガルブランドでもまともな茶系のローファーはなかなか見当たらないので、サイズが合う人は一度現物をみて足入れしてみると良いかも。
ラディカは雨に濡れるとシミが出てしまう。ただ、適当に乾かしてクリームを塗るとほとんど元通りになることが多い。たまに残るシミも、またそれはそれで靴の味でもあるので、あまり神経質に手入れをする程でもないかなと。ソールも耐久性があり、意外と濡れた路面にも強いようなので、あまり天候を気にせず履けるのが良い。(ちなみにこのソール、製造元のビナセーコーが出しているペルフェットでも同じものが使われているモデルがある)
お手入れはサフィールノワールクレム1925のニュートラルを使っている。クリームを塗りこむとき、布に色が少し移るので徐々にアッパーの色は落ちていると思う。ローファーなのであまりつやつやさせたくないこともあってメンテナンス頻度が少ないことと、少し明るくなってもいいかなと思っているので今のところあまり補色は考えていない。
ところでこのローファー、いつになっても専用シューツリー(_291)がきつくて入らない。
おそらくは甲の部分がタイトすぎて、ツリーの前半部が奥まで入っていないからだと思っている。冒頭の写真でも純正キーパーSのバネがかなり閉じている。
専用シューツリーの検品時には実際の靴に入れてチェックしているみたいなので、理屈上は入るはず。日比谷のシェットランドフォックスでも展示品の3043SFに専用ツリーが入っている。ただ、これを無理やり入れてしまうと、せっかくのタイトなフィッティングが緩くなりそうなのでいまのところバネ式使っている。なんだかなぁ。
すでにケンジントンは生産中止ということで、在庫限りとなっている。
ケンジントンはシェットランドフォックス渾身の製品だっただけに、おそらくこのまま廃盤になるであろうと思われるのはとても残念。
レースアップのケンジントンはノーズも短く感じられてややコンパクトな雰囲気だけれど、このローファーは意外とロングノーズに見えるのが不思議なところ。ややボリュームのあるトウがこれまたローファーに合っている。
モカシン縫いもていねいなスキンステッチで美しい。
フィッティングは紐がない分甲のあたりがかなりタイト。
初日はあまりにも甲が痛くて4時間着用で歩けないくらいになった。
毎週履いているとだんだんと馴染んでくるのだけれど、1ヶ月くらい間をおいてしばらくぶりに履くと一日の終りには結構痛くなるので、まだまだ履き慣れていないというところ。通算で十数回くらい履いていてそんな感じ。革が伸びることはあまり心配しなくても良さそう。
またこの靴はシューツリーをきちんと入れておくときっちり皺が伸びる。ラディカ皺が残りにくい気がする。
ローファーは紐で調整できない分、購入当初はかなりタイトなものを選ぶべきといわれていて、そのせいなのか実際に靴の作りも同ラストである3014SFに比べて甲はややタイト。比較的甲が薄い僕でもこれだけ痛くなるので、本来ケンジントンにピッタリ合う足を持っている人だと、なれるまでに相当な時間がかかるかもしれない。(僕は、3014SFだと羽根が数ミリしか開かないので、甲というか周囲はそれほどあるとは思えない)
また、捻れ具合も少し控えめでケンジントンにしては直線的。
甲はキツキツだけれど、さすがケンジントンラストだけあって指周りは全く窮屈さを感じない。本当にケンジントンは良ラストだと思う。ラストが良いと紐がなくてもかかとも抜けず歩きやすい。
ケンジントンのローファーはもともと色違い(ベージュ)を持っていて、その履き心地がかなり気に入っていて結局色違いで二足揃えてしまった... そのくらいこの靴は気に入っている。(生産中止だし、ブラックも買おうかと思うほど)
アッパーのイルチア社ラディカは特にブラウン系の色がわかりやすく格好いい。
濃淡があるため表面が立体的に見えて、また艶やかな革。クリームを上手に塗らないとクリーム自体がしみになりかねないので薄塗りでていねいに塗ることが大切かも。
ただ、リーガルに入ってくる革はあまりグレードが高くないのか、ところどころ鮫肌だと思うくらいザラザラしていたり、乾燥肌のようにヒビが入っていたりする。イルチアのゴタゴタが革に現れていることがよく分かる。
リーガル(ビナセーコー?)の職人さんがなるべくアッパーには綺麗な部分を、目立たない部分に質の悪い部分を割り当てているようだけれど、質の悪い部分が多すぎてカバーしきれていない感じ。(バイヤーがそれを承知で買っているのだからしかたないけど...)
ラディカ独特のムラ感で懐が広く、オシャレ感度が低い僕でも合わせやすく、ジーンズからコットンパンツまで不思議とキマってしまう。使い回しの良い靴。
ケンジントンのローファーはBASSあたりが作るローファーとは根本的な方向性が違って、どちらかと言うと上品なスタイルに合うと思う。
トウにもかかとにもしっかりと芯が入っていてよくあるコインローファーよりもフォーマルよりの雰囲気を出している。
ラディカの入手難で生産中止となったこの靴も、国産キップの焦がし仕上げでもすれば十分格好いいのにな。もうシェットランドフォックスではローファーはレギュラーのラインナップに存在しないし、リーガルブランドでもまともな茶系のローファーはなかなか見当たらないので、サイズが合う人は一度現物をみて足入れしてみると良いかも。
ラディカは雨に濡れるとシミが出てしまう。ただ、適当に乾かしてクリームを塗るとほとんど元通りになることが多い。たまに残るシミも、またそれはそれで靴の味でもあるので、あまり神経質に手入れをする程でもないかなと。ソールも耐久性があり、意外と濡れた路面にも強いようなので、あまり天候を気にせず履けるのが良い。(ちなみにこのソール、製造元のビナセーコーが出しているペルフェットでも同じものが使われているモデルがある)
お手入れはサフィールノワールクレム1925のニュートラルを使っている。クリームを塗りこむとき、布に色が少し移るので徐々にアッパーの色は落ちていると思う。ローファーなのであまりつやつやさせたくないこともあってメンテナンス頻度が少ないことと、少し明るくなってもいいかなと思っているので今のところあまり補色は考えていない。
ところでこのローファー、いつになっても専用シューツリー(_291)がきつくて入らない。
おそらくは甲の部分がタイトすぎて、ツリーの前半部が奥まで入っていないからだと思っている。冒頭の写真でも純正キーパーSのバネがかなり閉じている。
専用シューツリーの検品時には実際の靴に入れてチェックしているみたいなので、理屈上は入るはず。日比谷のシェットランドフォックスでも展示品の3043SFに専用ツリーが入っている。ただ、これを無理やり入れてしまうと、せっかくのタイトなフィッティングが緩くなりそうなのでいまのところバネ式使っている。なんだかなぁ。
2013年10月26日土曜日
靴なんだからキズくらいつくでしょ
靴を磨こうと手にすると、ときどきつま先に結構なキズがあることがある。
今回3048SFを磨こうとしたら、身に覚えのないキズが両足についていた。
なぜか両足とも真ん中より外側に同じようについている。
前回履いた時についたキズなんだろうけれど、どこでついたのか記憶が無い。
こういう時こそメンテナンスのし甲斐がある。
僕は鏡面仕上げをしない人なので、つま先やかかとに擦れたキズが入ることはままある。キズが入ったり雨に降られたりは、ちょっとていねいにメンテナンスするいい機会だ。
今回もいつもどおり使うのはサフィールノワールクレム1925。
このクリームは日常のお手入れから、こうしたちょっとした補修目的まで、本当に便利。
キズの補修目的なので靴と同色のブラックを使う。
まず、クリームをいつもより多めの量を取り(今回の程度であれば爪楊枝の頭くらい)キズに塗りこんでいく。塗りこむときははじめはソフトに、次第にキズをならすような感じでぬりぬりする。
待つこと10分。ここでいったんクロスで磨いてみる。
このくらいでほぼキズは目立たなくなる。
あとはふつうのメンテナンス。
傷ついたトウも含めていつもどおりにクリームを塗って、ブラッシングする。今回は最後にクロスをひたすら(と言っても2、3分)かけて終了。
つま先のキズもほとんど目立たなくなっている、というかキズがあることがわからないくらい。
こんな感じで元通りになるので、お気に入りの靴はどんどん履いてしまう。
今回メンテナンスしたシェットランドフォックスの3048SFのアッパーに使われているフラスキーニ社のチプリアは、もともと擦り傷に弱い感じがあるのだけれど、クレム1925を少し多めに塗って磨くと結構回復する。僕はクリーム超薄塗りが基本なので最近まで気がつかなかった。
逆に言えば、この特性は比較的靴のメンテナンス経験が浅く、クリームを多く塗りすぎてしまう人にとっては有利に働くと思うので、シェットランドフォックスの中では比較的エントリー価格に位置するグラスゴーでチプリアが採用されているのはひょっとしたら意図的なのかとも思えてくる。
キズが付いたり雨に濡れたりしても、きちんとメンテナンスすることを繰り返して、新品の靴では絶対に得られない味が出てくるのではないかと。時間の経過とともにみすぼらしくなるのではなく、なんとも言えない奥深な味が出てくるから靴磨きって楽しいんだよなぁ。
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2013年10月12日土曜日
Shetland Fox 502F EDINBURGH
イルチア入荷が無くなって、既に在庫のみの販売になっていると思われる伊勢丹別注エジンバラ、502F。
セミスクエア外羽根クオーターブローグという中途半端(だと思う)なデザインの靴。
ただ、この中途半端さのおかげで、アンタイドなスタイルにも合うので意外と重宝する靴。
アッパーのラディカカーフはブラックだとその艶やかでエレガントな雰囲気がスーツに合い、ブラウンだとムラ感のある立体的な表情がキレイ目カジュアルに合う趣きのある革。シェットランドのイチオシであったのに、入手困難になり今後は使われることは無いだろうと思われる。いま(2013年10月)ならまだイセタンメンズで手に入るのかな。
外羽根エジンバラは内羽根に比べてややボールジョイント周りが緩く、全体的に大きいような気もするけれど、誤差の範囲かな。この緩さのためシワの入り方がイマイチになってしまっている。
ブラックの502Fはセミスクエアでメダリオンのないトウだけをみるとドレッシーだけれど、ギザつきタンの外羽根ブローグはカジュアル感強めと、最初に見たときは違和感ありありだったのが、実は絶妙な立ち位置にある靴なのではないかという気がしてきた。
502Fのタン部分。ギザ付きブローグのためカジュアルな印象。
そもそもこの靴に惹かれたのはこの半端感で、キャップトウでは堅すぎて、セミブローグではビジネス感出過ぎで、フルブローグだと行き過ぎだなと思われるきわめてニッチなスタイルに合いそうだなと。アッパーのおかげもあるのか、外羽根でありながら色気を失っていないところがいい。
ま、個人的にはこの定番から少し踏み外したデザインが気に入ったのだけれど、こういうケースは極稀で、この靴が気に入ったのは偶然の産物だと思う。
ビジネスユースのため、もう少しムラ感は抑えられている方が良いかな。時々ブラックのクリームで手入れをしているけれど、なかなかムラ感が落ち着かない。
キャップの部分に白いムラがある。ブラックのクリームを使い過ぎると、この何とも言えないワインっぽい色が無くなりそうなので5回に1回くらいしかブラックを使っていないけれど、もう少し頻度を増やそうかなとも思う。
シェットランドフォックスはよくも悪くも定番から少しズレた商品展開をする。
やっぱり定番といえば内羽根キャップトウ、内羽根セミブローグ、内/外羽根フルブローグにプレーントウかVフロントあたりじゃないかと思うのだけれど、このラインナップに近いものを揃えているのはアバディーンとアーバインくらい。しかしアバディーンはロングノーズで見た目が定番とは言いがたい(ただ、この靴はエレガントなのでやはりキマるシーンがある)し、アーバインはせっかく見た目はド定番なのにどういうマーケティングからそのラストになったのかと問い詰めたい。だいたい甲が緩いという評価に対してタンパッドで修正ってのが安易すぎる。「ミリ単位」でラストを作っているのではないのか。
一方でラストが人気のインバネスは格好良いのか悪いのか解らない3030SFだとか、ビジネスでもカジュアルでも履くシーンが全く想像できない3033SFだとかだし、このエジンバラにしても当初は他に内羽根プレーントウ(ブローグあり)で、キャップトウが出たと思ったらカラグレインカーフと、実験でもやっているのかと思う。
国産靴に4万も5万も出して買うような人たちは比較的オーソドックス寄りかと思うのだけれど、もうそういう頭のカタイ人はBOSかREGAL TOKYOの九分仕立て作ってって感じなんですかね。
むしろこういうヘンタイ仕様のデザインが欲しい人ほどオーダーって感じだけど。
イルチアを使った靴は生産中止方向だから伊勢丹別注モデルもリニューアルか在庫限り打ち切りかどちらかなんだろうけれど、エジンバラのニーズは結構あるだろうから今度はボックスカーフで作ってくれないかなぁ。そうしたらキャップトウ追加で買っちゃうかも。
セミスクエア外羽根クオーターブローグという中途半端(だと思う)なデザインの靴。
ただ、この中途半端さのおかげで、アンタイドなスタイルにも合うので意外と重宝する靴。
アッパーのラディカカーフはブラックだとその艶やかでエレガントな雰囲気がスーツに合い、ブラウンだとムラ感のある立体的な表情がキレイ目カジュアルに合う趣きのある革。シェットランドのイチオシであったのに、入手困難になり今後は使われることは無いだろうと思われる。いま(2013年10月)ならまだイセタンメンズで手に入るのかな。
外羽根エジンバラは内羽根に比べてややボールジョイント周りが緩く、全体的に大きいような気もするけれど、誤差の範囲かな。この緩さのためシワの入り方がイマイチになってしまっている。
ブラックの502Fはセミスクエアでメダリオンのないトウだけをみるとドレッシーだけれど、ギザつきタンの外羽根ブローグはカジュアル感強めと、最初に見たときは違和感ありありだったのが、実は絶妙な立ち位置にある靴なのではないかという気がしてきた。
502Fのタン部分。ギザ付きブローグのためカジュアルな印象。
そもそもこの靴に惹かれたのはこの半端感で、キャップトウでは堅すぎて、セミブローグではビジネス感出過ぎで、フルブローグだと行き過ぎだなと思われるきわめてニッチなスタイルに合いそうだなと。アッパーのおかげもあるのか、外羽根でありながら色気を失っていないところがいい。
ま、個人的にはこの定番から少し踏み外したデザインが気に入ったのだけれど、こういうケースは極稀で、この靴が気に入ったのは偶然の産物だと思う。
ビジネスユースのため、もう少しムラ感は抑えられている方が良いかな。時々ブラックのクリームで手入れをしているけれど、なかなかムラ感が落ち着かない。
キャップの部分に白いムラがある。ブラックのクリームを使い過ぎると、この何とも言えないワインっぽい色が無くなりそうなので5回に1回くらいしかブラックを使っていないけれど、もう少し頻度を増やそうかなとも思う。
シェットランドフォックスはよくも悪くも定番から少しズレた商品展開をする。
やっぱり定番といえば内羽根キャップトウ、内羽根セミブローグ、内/外羽根フルブローグにプレーントウかVフロントあたりじゃないかと思うのだけれど、このラインナップに近いものを揃えているのはアバディーンとアーバインくらい。しかしアバディーンはロングノーズで見た目が定番とは言いがたい(ただ、この靴はエレガントなのでやはりキマるシーンがある)し、アーバインはせっかく見た目はド定番なのにどういうマーケティングからそのラストになったのかと問い詰めたい。だいたい甲が緩いという評価に対してタンパッドで修正ってのが安易すぎる。「ミリ単位」でラストを作っているのではないのか。
一方でラストが人気のインバネスは格好良いのか悪いのか解らない3030SFだとか、ビジネスでもカジュアルでも履くシーンが全く想像できない3033SFだとかだし、このエジンバラにしても当初は他に内羽根プレーントウ(ブローグあり)で、キャップトウが出たと思ったらカラグレインカーフと、実験でもやっているのかと思う。
国産靴に4万も5万も出して買うような人たちは比較的オーソドックス寄りかと思うのだけれど、もうそういう頭のカタイ人はBOSかREGAL TOKYOの九分仕立て作ってって感じなんですかね。
むしろこういうヘンタイ仕様のデザインが欲しい人ほどオーダーって感じだけど。
イルチアを使った靴は生産中止方向だから伊勢丹別注モデルもリニューアルか在庫限り打ち切りかどちらかなんだろうけれど、エジンバラのニーズは結構あるだろうから今度はボックスカーフで作ってくれないかなぁ。そうしたらキャップトウ追加で買っちゃうかも。
2013年9月5日木曜日
シェットランドフォックスのケンジントンが生産中止
シェットランドフォックスのケンジントンが生産中止らしい。
なんでもイルチアの革が調達できなくなったとかで、継続生産ができないとか。
シェットランドフォックスのホームページでアナウンスがされている。
ものすごく残念だなぁ...
Made in JAPANの量産型既製靴としては最高にコストパフォーマンスが良い靴で、しかもめちゃくちゃ履きやすい靴だったのに残念でならない。
思えば数カ月前に八重洲のREGEL SHOESで「もうイルチアの革は生産していなくて在庫のみなんです」なんて話を聞いた。
その時はネットでいろいろ調べてみてもそんな情報もなかったし、イルチアのホームページ上でも時にアナウンスが無かったので気にしていなかった。
ただ、この前日比谷のシェットランドフォックスでも「ケンジントンの革が入らなくなっており、追加生産は未定」のような話を聞いていたので、当面は手に入りにくいのだろうと思っていたけれど、まさか生産中止になるとは思いもよらなかった。
ケンジントンについてはブラックの3014SFについて以前書いたけれど、ブラウンのほうが革の表情としては面白く、追加で書こうと思っていたけれど生産中止になってしまった以上、紹介してもあまり意味が無いものになってしまった。
(ちょっとだけここで書くと、ケンジントンのローファー3043SFは本当にいい。僕はブラウンとベージュを持っているけれど、カジュアルに合わせる実力があればブラックも欲しいくらいだ。)
いま思えばストレートチップの3013SFを購入していなかったのが悔やまれる...
せっかくの良ラストなので、何も革が調達できなかったからといって生産を止める必要なんて無くて、アッパー素材を変えればいいのだと思うのだけれど、ケンジントンのウリのひとつがイルチアのラディカだったのだから、生産中止はやむを得ないのか。
ま、シェットランドフォックスで一番人気のモデルだし、ホームページ上でも木型をブラッシュアップかつ、アッパーもイルチアと同程度のクオリティを持つものを開発予定とのことなので、次のモデルに期待するとしよう。ウェインハイムレダーのボックスカーフで作ったシンプルなストレートチップなら欲しくなるかも。次回はラインナップにパンチドキャップトウもしくはセミブローグもお願いします。
伊勢丹別注モデルも追加生産は無いだろうから、新しい別注モデルが出ることを期待したい。
日比谷でもアバディーンやグラスゴーが人気ということなので、次のモデルは多少甲が薄くなってかかとが小さくなることが予想される。それはそれで期待できるかもしれない。
なんでもイルチアの革が調達できなくなったとかで、継続生産ができないとか。
シェットランドフォックスのホームページでアナウンスがされている。
ものすごく残念だなぁ...
Made in JAPANの量産型既製靴としては最高にコストパフォーマンスが良い靴で、しかもめちゃくちゃ履きやすい靴だったのに残念でならない。
思えば数カ月前に八重洲のREGEL SHOESで「もうイルチアの革は生産していなくて在庫のみなんです」なんて話を聞いた。
その時はネットでいろいろ調べてみてもそんな情報もなかったし、イルチアのホームページ上でも時にアナウンスが無かったので気にしていなかった。
ただ、この前日比谷のシェットランドフォックスでも「ケンジントンの革が入らなくなっており、追加生産は未定」のような話を聞いていたので、当面は手に入りにくいのだろうと思っていたけれど、まさか生産中止になるとは思いもよらなかった。
ケンジントンについてはブラックの3014SFについて以前書いたけれど、ブラウンのほうが革の表情としては面白く、追加で書こうと思っていたけれど生産中止になってしまった以上、紹介してもあまり意味が無いものになってしまった。
(ちょっとだけここで書くと、ケンジントンのローファー3043SFは本当にいい。僕はブラウンとベージュを持っているけれど、カジュアルに合わせる実力があればブラックも欲しいくらいだ。)
いま思えばストレートチップの3013SFを購入していなかったのが悔やまれる...
せっかくの良ラストなので、何も革が調達できなかったからといって生産を止める必要なんて無くて、アッパー素材を変えればいいのだと思うのだけれど、ケンジントンのウリのひとつがイルチアのラディカだったのだから、生産中止はやむを得ないのか。
ま、シェットランドフォックスで一番人気のモデルだし、ホームページ上でも木型をブラッシュアップかつ、アッパーもイルチアと同程度のクオリティを持つものを開発予定とのことなので、次のモデルに期待するとしよう。ウェインハイムレダーのボックスカーフで作ったシンプルなストレートチップなら欲しくなるかも。次回はラインナップにパンチドキャップトウもしくはセミブローグもお願いします。
伊勢丹別注モデルも追加生産は無いだろうから、新しい別注モデルが出ることを期待したい。
日比谷でもアバディーンやグラスゴーが人気ということなので、次のモデルは多少甲が薄くなってかかとが小さくなることが予想される。それはそれで期待できるかもしれない。
2013年9月1日日曜日
Church's CONSUL 173
キャップトウのド定番、チャーチのコンサル (Consul)。
世界中、どんな場所で冠婚葬祭に出ても、これを履いていれば間違いない。
コバが張り出していて、キャップもぷっくりしているデザインは、やや無骨のように見えるが、英国正統のクラシックスタイルに決まってしまうのだから洗練されているといってもいいのかもしれない。
ちなみに、チャーチ純正の靴紐はかなり太めかつ柔らかめのものが用意されているのだけれど、僕は一般的な(リーガルで買えるコロンブス製の)丸紐に変えている。
7万円を超える国内価格は、一般的には高級靴の範疇に入るのだろうけれど、同価格帯のクロケットアンドジョーンズのハンドグレードラインや、国産シェットランドフォックスよりもアッパーの革質が良いわけでもなく、作りにこだわりがあるわけでもなく、極めてオーソドックスな靴。
素材は「ヨーロッパの最高級タンナーの革を慎重に選んだカーフ」だそう。やや皺が大味に入るところを見ると、国産基準で言うところのキップよりに近い革が使われているとおもわれる。ただしリーガルの国産キップより肌理は細かく、ある程度手入れをしたあとの艶もいくぶんしっとりしている。
このモデルはプラダ買収後の173Fラストなので、旧チャーチに比べるとややロングノーズ。イマドキ基準で言えばふつうといったところか。
シェットランドフォックスのエジンバラとの比較。長さ自体はほぼ同じだが、コンサルのほうがトウにややボリュームがあるため短く見える。
コンサルは最初に履いたときは少し歩いただけで小指が痛くなるなど、やはりつま先がタイトと思ったいたけれど、革の伸びがあるのか比較的沈みやすいコルクなのか3回目くらいで気にならなくなってしまった。
アングロサクソン向けのやや薄いラストのようで、ボールガースから甲までタイト目で薄い僕の足にはわりと合っている。ただ、かかと大きめな作り(だと思う)。あと、当たるほどでは無いけれど、くるぶしのあたりは高めな気がする。
フィッティングはなんとも特徴がなく、土踏まずの絞り込みもがカスタムグレードというたいそうな名前がついている割にはそれほどでもなく、突き上げられる感もない。ボールジョイント周りにも特筆すべき点もなく、いたって何もない。ただ、それだけ履いている間に意識をさせない靴であるとも言える。
チャーチのコンサルは不思議な靴だ。素材も、作りも、履き心地もこれといって目立つところが無いのに、じゃぁたいした靴じゃないかというと絶対にそんなことは無い。デザインのなせる技なのか素材感なのか、極めてフォーマルなスタイルだけでなく、アンタイドの少しラフな格好でも決まってしまう。同じラストと作りでプレーントウがあれば、それこそジーンズにもいけてしまうだろう。コンサルはフォーマルの範疇のカジュアル寄りもカバーする懐の深さがある。
このあたりはクロケットアンドジョーンズのオードリーやシェットランドフォックスのケンジントンのキャップトウとは決定的に異なるところで、こちらの2つはよほどの洒落者でも無い限りは、やっぱりきっちりとしたスーツスタイルにのみ合うように思える。
お手入れはサフィールノワールのブラックを使っている。もともと僕は鏡面仕上げはしない人なのだが、コンサルに関しては特に鏡面じゃないほうがその良さを活かせるような気がする。
シューツリーはいつものディプロマットヨーロピアンを使っている。ネットの情報を見ると、ヨーロピアンでは少し幅が足りないかなという感じも受けたけれど、実際に入れてみると特に革が余っている感じがしないので、多分フィットしているのだろう。
どこかで
「コンサルに始まり、コンサルに終わる」
という名文句を見た。本当にそう思う。
チャーチのどこがいいの、コンサルのどこがいいのと聞かれてピンポイントでどこがいいと答えるのは難しい。でもコンサルは履いてみればわかる靴で、これほどまでに良さを具体的に説明するのが難しい靴も無い。
よく「質実剛健」というキーワードで語られるチャーチ。でも正直、質実剛健だけならリーガルあたりもすごいよ。20年前に買った2236NAなんていまでもふつうに履けるし。(ま、この靴は異常に長持ち。あとに買ったジョンストンアンドマーフィーLS46のほうが先にダメになってしまった)
もし僕が今後手持ちの革靴から一種類しか履けないとなったら、選ぶのはこのコンサルになるだろう。項目別に見るとコンサルに勝っている靴は山ほどある。でも懐の広さでコンサルに勝る靴はそうそう見かけない。
不思議な魅力のある靴なんだな、チャーチのコンサルは。
世界中、どんな場所で冠婚葬祭に出ても、これを履いていれば間違いない。
コバが張り出していて、キャップもぷっくりしているデザインは、やや無骨のように見えるが、英国正統のクラシックスタイルに決まってしまうのだから洗練されているといってもいいのかもしれない。
ちなみに、チャーチ純正の靴紐はかなり太めかつ柔らかめのものが用意されているのだけれど、僕は一般的な(リーガルで買えるコロンブス製の)丸紐に変えている。
7万円を超える国内価格は、一般的には高級靴の範疇に入るのだろうけれど、同価格帯のクロケットアンドジョーンズのハンドグレードラインや、国産シェットランドフォックスよりもアッパーの革質が良いわけでもなく、作りにこだわりがあるわけでもなく、極めてオーソドックスな靴。
素材は「ヨーロッパの最高級タンナーの革を慎重に選んだカーフ」だそう。やや皺が大味に入るところを見ると、国産基準で言うところのキップよりに近い革が使われているとおもわれる。ただしリーガルの国産キップより肌理は細かく、ある程度手入れをしたあとの艶もいくぶんしっとりしている。
このモデルはプラダ買収後の173Fラストなので、旧チャーチに比べるとややロングノーズ。イマドキ基準で言えばふつうといったところか。
シェットランドフォックスのエジンバラとの比較。長さ自体はほぼ同じだが、コンサルのほうがトウにややボリュームがあるため短く見える。
コンサルは最初に履いたときは少し歩いただけで小指が痛くなるなど、やはりつま先がタイトと思ったいたけれど、革の伸びがあるのか比較的沈みやすいコルクなのか3回目くらいで気にならなくなってしまった。
アングロサクソン向けのやや薄いラストのようで、ボールガースから甲までタイト目で薄い僕の足にはわりと合っている。ただ、かかと大きめな作り(だと思う)。あと、当たるほどでは無いけれど、くるぶしのあたりは高めな気がする。
フィッティングはなんとも特徴がなく、土踏まずの絞り込みもがカスタムグレードというたいそうな名前がついている割にはそれほどでもなく、突き上げられる感もない。ボールジョイント周りにも特筆すべき点もなく、いたって何もない。ただ、それだけ履いている間に意識をさせない靴であるとも言える。
チャーチのコンサルは不思議な靴だ。素材も、作りも、履き心地もこれといって目立つところが無いのに、じゃぁたいした靴じゃないかというと絶対にそんなことは無い。デザインのなせる技なのか素材感なのか、極めてフォーマルなスタイルだけでなく、アンタイドの少しラフな格好でも決まってしまう。同じラストと作りでプレーントウがあれば、それこそジーンズにもいけてしまうだろう。コンサルはフォーマルの範疇のカジュアル寄りもカバーする懐の深さがある。
このあたりはクロケットアンドジョーンズのオードリーやシェットランドフォックスのケンジントンのキャップトウとは決定的に異なるところで、こちらの2つはよほどの洒落者でも無い限りは、やっぱりきっちりとしたスーツスタイルにのみ合うように思える。
お手入れはサフィールノワールのブラックを使っている。もともと僕は鏡面仕上げはしない人なのだが、コンサルに関しては特に鏡面じゃないほうがその良さを活かせるような気がする。
シューツリーはいつものディプロマットヨーロピアンを使っている。ネットの情報を見ると、ヨーロピアンでは少し幅が足りないかなという感じも受けたけれど、実際に入れてみると特に革が余っている感じがしないので、多分フィットしているのだろう。
どこかで
「コンサルに始まり、コンサルに終わる」
という名文句を見た。本当にそう思う。
チャーチのどこがいいの、コンサルのどこがいいのと聞かれてピンポイントでどこがいいと答えるのは難しい。でもコンサルは履いてみればわかる靴で、これほどまでに良さを具体的に説明するのが難しい靴も無い。
よく「質実剛健」というキーワードで語られるチャーチ。でも正直、質実剛健だけならリーガルあたりもすごいよ。20年前に買った2236NAなんていまでもふつうに履けるし。(ま、この靴は異常に長持ち。あとに買ったジョンストンアンドマーフィーLS46のほうが先にダメになってしまった)
もし僕が今後手持ちの革靴から一種類しか履けないとなったら、選ぶのはこのコンサルになるだろう。項目別に見るとコンサルに勝っている靴は山ほどある。でも懐の広さでコンサルに勝る靴はそうそう見かけない。
不思議な魅力のある靴なんだな、チャーチのコンサルは。
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