2015年12月6日日曜日

Boot Black と Boot Black シルバーラインの違い

最近は靴だけではなくて、靴のお手入れグッズも高級志向にあるみたいで、たくさんの新商品が出てきている。

お手入れが趣味になってくると、どうしても薀蓄が先行(といっても雑誌やネットで得た程度)して、やれこのクリームは、やれこのブラシはとなってきて、ひとつひとつはそう高価なものでもないので、ついつい買ってしまう。

気が付くと、我が家にはクリームだけでも何種類もたまってしまった。

ここしばらくはクレム1925とブートブラックくらいしか使っていないのだけれど、コルドヌリ・アングレーズだとかM.モゥブレイだとかが無駄に下駄箱の一角に置かれている。

ふと思う。

「これらクリームっていったいどんな違いがあるのだろう?」

メーカーや代理店の売り文句に踊らされるのではなく、自らの信じるこれ一本でいく、というのがまっとうな人のスタンスだとは思うけれど、お手入れ好きの僕としてはせっかくなので実際に比べてみようと思うわけです。


比較に使う靴は、先日水洗いしたW134。
きれいさっぱり古いクリームが落ちたところで、これからしばらく片足ずつ違うクリームを塗って、何が違うかを確かめてみたくなった。
(実は新しい靴を買ったら新品状態から比べてみたいふたつがあるのですが、それはまた次の機会に)

今回のターゲットは同じコロンブスがわざわざ別のラインとして販売している黒い蓋のBoot Blackと、銀色の蓋のBoot Black シルバーライン。
このふたつ、わざわざ分けて売る理由がなんかあるのだろうか。

メーカーであるコロンブス社が言うには、Boot Black(以下「ブートブラック」)は満を持して発売した「プロのための」クリーム。
Boot Black Silver Line(以下「シルバーライン」)はブートブラックのコンセプトを受け継ぎつつ、より「一般の人」向けに発売しているクリーム。

前者のほうがよりケア重視で、後者のほうが光りやすいそうだ。

ブートブラックはプロ向けと言いつつ、誰もが訪れる百貨店だったり、靴磨きのプロが立ち寄る感じがあまりしない既製紳士服店で売られていたりする一方で、ケアグッズが豊富でプロが立ち寄りそうな東急ハンズや町の靴屋さんではシルバーラインが売られていたりする。マーケティング的に何か意図があるのでしょうか。


ブートブラックはW10BDJやRendo R7702など、国産キップを使っている靴に使うことが多い。僕は Made in Japan を信じているクチなので、最近はブートブラックでそろえることが多くなってきた。先日スエード靴を買った時もブートブラックのスエードスプレー買ったくらい。


で、クリームをさっそく塗って比べてみることにします。
いまから2年半くらい前にちょっとだけやってみたことがあるのだけれど、今回は長期にわたってやってみようかと。

靴は洗った後、乾燥の過程でこれまたブートブラックのデリケートクリームを軽く入れている。デリケートクリームは左右とも黒蓋のものを使用。ここまでは違い無し。
本当はここから二つのラインの違いを見たら面白いのだろうなぁと思いつつ、そのためだけに買うのもなんなので乾かすまでは同条件。

まずは洗った後中1日置いた状態。ここからスタート。


左足をシルバーラインで、右足をブートブラックで。
まずはいつものように軽くクリームを布にとり全体的にあまり力を入れずに薄く伸ばす。


どちらかというとブートブラックのほうが革に吸収しやすい感じがする。塗っていてもサッと表面から水気がなくなる感じで、気を付けないとついつい塗りすぎてしまいそう。これはブートブラックのほうが水っぽいのでその差かもしれない。o/w型のクリームでw比率が高いのかなぁ。
今回はだいたい同じくらいの量になるようにして塗っている。

クリームを塗ってブラシをかけた状態。
ちなみに、ブラシは黒靴用の新しめのブラシを併用。このためお互いがやや中和されてしまうかな。


以前も思ったけれど、シルバーラインのほうがやや光沢が強い。


左足。シルバーライン。


右足。ブートブラック

光の当たり方やこれまでの歩き癖などもあるので一概には言えないのだけれど、どちらかというとシルバーラインは芯の通った光り方をするのに対して、ブートブラックはやや柔らかな光り方をするような印象を受ける。

いちにち履いてみてブラシがけした感じでは今のところ違いがよくわからない。



まだ初回なのでほどんど差が出ていないのだけれど、3ヶ月、半年、それ以上になると何か変わるのだろうか。
このまましばらく続けてどのように差が出てくるのかやってみよう。




-------- 今回使ったデリケートクリーム


クリームはこちら


記事にはあまり書いていませんが、ソールには今回からブートブラックを使っています。

6 件のコメント:

  1. おお、ロングスパン検証試験(?)の始まりですね。
    それとわかる違いが出てほしいと願っている自分がいますw。

    近頃、根拠のわからない薀蓄や能書きに食傷気味な私は、実際にやってみるこのような試みには特に興味をそそられます。
    新品履き下しの靴での(太っ腹な)比較も大いに楽しみです。あれかこれかと楽しく想像しています。

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    1. コメントありがとうございます。

      最近は靴そのもののネタが尽きてきたこともあるのですが、もともとお手入れ自体が趣味ということもあり、また最近いろいろな新商品が出ているけれど、実際のところどうなのかという単純な興味もあって始めてみました。

      本当は新しい靴から初めて、アッパーからソールまで比較してみようと思っているのですが、これは年明けくらいからのスタートになるかと。その前にお試しで手持ちの靴から始めてみました。(ちょうど洗ったことですし)

      同じメーカーの商品なのでそこまで差がでないと思っていますが、1年くらいやってみたらどうなるのか。実用上あまり意味が無い企画ですがよろしくお願いします。

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  2. Shoe*さん

    こんばんは。

    私もBoot Black手に入れました。
    シルバーラインとともに下駄箱の中、並べております。

    それぞれの意義を探る旅、私もお供したいと思います(笑)。

    今回購入したヨシノヤの黒ストレートチップで試そうと考えておりますが、
    タピールなど乳化性の液体でメンテして行くことも、アリかなと思っています。

    まあ、なんだか傍から見るとバカバカしいチャレンジ!?追求!?のような気がしますが、
    これが楽しみでもあるんですよね!

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    1. コメントありがとうございます。

      まだ始めたばかりでイマイチ違いがはっきりとはしていませんが、シルバーラインのほうがやや固めなせいか光沢がはっきり出るのかなという気もしています。

      タピールや、最近出たブートブラックのリッチモイスチャーのような液体系のお手入れグッズはまだ手をつけたことが無いので、これもまた興味があります。
      ここ数年はお手入れグッズがあちこちからどんどん新製品出ていますね。よく言う「片足米粒◯粒」くらいだと一度買ったら何年も使いきらないので、各社新商品で買い替え需要を喚起しているのでしょうか。

      水洗いだったり、クリームでこういうバカバカしいチャレンジをすること自体も趣味のひとつなので、長期にわたってやってみようと思っています。
      靴のお手入れは保革だけを考えればたいしてやらなくても良さそうですけど、私の場合は保革だけが目的ではなくて、お手入れ自体の行為を楽しむということで、靴をダメにしない程度にやっています(笑)

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    2. ご返信ありがとうございます。

      初めての書き込みで要領が分かっておりませんでした。申し訳ございません、これでは名前が分かりませんね。

      あらためて、よろしくお願い致します。

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    3. コメントありがとうございます。

      磨いた布を見る限りでは変化でそうな感じもしていますが、相当長期にならないと結果もでないロングランになりそうです。こちらのブログもたまに見てもらえると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。

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