2013年6月15日土曜日

Shetland Fox 501F EDINBURGH

今回は僕の持っている靴について書いてみようと思う。

記念すべき1回目なので、フラッグシップを取り上げるのが良いかなとも思いつつ、ネットにあまり情報のない靴にしてみようと。

シェットランドフォックスの伊勢丹別注エジンバラ(Edinburgh)。

公式にはエジンバラは廃盤になってしまったけれど、新宿のイセタンメンズでイルチア社ラディカをアッパーに使った別注品がいま(2013年5月現在)でも販売されている。

イセタンメンズで販売されているエジンバラは、内羽根ストレートチップ(キャップトウ)の501F、外羽根セミブローグ502F、モンクストラップ503Fの3つ、それぞれブラックとブラウンがある。この別注モデルがイルチアのためか、イセタンメンズではフラッグシップのケンジントンの取り扱いは無い。
過去に伊勢丹の店員さんに聞いた話では、伊勢丹別注といえども新宿にあるイセタンメンズでしか手に入らないらしい。立川の伊勢丹ではやっぱり売っていなかった。

僕が所有しているのは501Fのブラック。
過去に存在した定番品はアノネイ社カラグレインカーフの3041SFで、これはこれでありなのだけれど、スムーズレザーが欲しかったということと、イルチアのなんとも言えない感じが良かったので伊勢丹別注品を購入。

スクエアトウのいたってオーソドックスなストレートチップ。今時のロングノーズに見慣れると、少し寸胴な感じさえする程度で、見た目コンパクトな印象。

2ちゃんねるのシェットランドフォックススレでは
●エジンバラ・・・甲低め・つま先長く細め・踵普通(木型後半分はナイツブリッジと同じ) \44,100(30??SF/伊フラスキーニ社スマッシュ) *2010年6月ディスコン
とあるのだけれど、つま先はそれほど細くないし、あまり長くない。チャーチのコンサルやクロケットアンドジョーンズのオードリーより短く、いまどきラストで言えば標準というかむしろ短めいったところ。
あまり写真が良くないけれど、左からBTOラストのW131、エジンバラ、グラスゴー。いちおうかかと側を揃えて撮影。サイズはすべて6。
標準的なノーズと思われるW131より若干短いくらいで、グラスゴーよりははっきりと短くトウ先のシェイプもあまり尖っていない。(広めのソフトスクエア)
こうして並べてみるとBTOモデルに似ている気もする。

甲については確かに低めだが、最近のグラスゴーやインバネスと比べると二の甲あたりはやや高め。

エジンバラはAllAboutで飯野さんが絶賛しているシェイプなのだが、ロングノーズが流行るご時世でディスコンになってしまったようだ。とはいえいまでも復活を望む声があるらしい。いまはイセタンメンズでのみ売っている伊勢丹別注モデルと、日比谷にあるシェットランドフォックスで買える30周年記念モデルのみとなっている。

ちなみにこの30周年モデル、デザインはむちゃくちゃ好みなパンチドキャップトウ。これでアノネイのボカルーもしくはベガノだったら即買いだっただけに、カラグレインなのは残念。未だに買おうか迷うモデルではあるけれど。

リーガルはブランド作りがヘタだ。満を持して復活したシェットランドフォックスの定番品をものの数年で廃盤にしたり新しい商品を出したり。商品によってはチャーチのカスタムグレードや、クロケットアンドジョーンズのメインラインあたりと十分勝負できる(場合によっては勝てる)ポテンシャルを持っていながら、安心して定番を買い続けられないというのはどうしたものか。2、3年はいて足に馴染んだ頃、もう一つ追加で欲しいと思ったら廃盤になっていて買えない。チャレンジングなことはリーガルブランドでやってもらって、10年以上大切にしたい靴であるシェットランドフォックスは10年先を見据えた商品開発と展開をして欲しいと思う。

閑話休題。

このエジンバラ、結構お気に入り。
土踏まずのサポート感はしっかりしているし、グラスゴーに比べて大きめといわれるかかとは、確かに食いつきが弱いのだけれど、BTOモデルを始めとしたリーガルブランドの靴よりは小ぶりで、またシェットランドフォックスお得意のヒールカップは収まりが良くて直立した時にものすごく気持ちがいい。
指周りはかなりゆったり。全体的に大きめなのか、甲が高いので薄めの足だと少し緩いかな。

イルチアのラディカカーフは新品時点ではクリームを入れると少しテカリが強くて、ムラも多めでややもすると白っぽいカビが生えているのかと思うような見た目だなと思っていたけれど、しばらく履きこんで手入れをしていくとなんとも言えない立体的な艶が出てくる。この艶やかな感じは全面的ににぶく光るボカルーとは対照的だが、これはこれでありだなと。

この売りのひとつであるムラをある程度維持するため、お手入れの基本はニュートラルでやっているが、ブラックの場合はムラが白黒なので、少しムラ感を抑えるために、4、5回に1回はブラックを使っている。

ふだんはブラッシングのみ、だいたい月に1度くらい(この間2、3回履く)クリームを入れている。ステインリムーバーは使わずに、ていねいにブラッシングをした後、固く絞った綿布で軽く拭って、サフィールノワールを布で塗りこみ、またていねいにブラッシングといういつもの流れ。ニュートラルのクリームを使うと布が結構黒くなる。前回塗ったブラックが落ちているわけで、このため時々ブラックを入れて全体的な補正をしている(つもり)。

ちなみに、リーガルの公式通販サイトではクリームはブラックを使わずニュートラルを使えと書いてあるのだけれど、伊勢丹の店員さんはブラックで手入れをしたほうが良いとのことだった。たまにブラックでメンテナンスしているとわかるのだけれど、黒を入れた直後はあまりムラ感がなくなる(特に電球の明かりのような所では)。ムラ感を強く残したいのであればブラックを使わなければいいのだろうけれど、個人的にはよく見るとムラあるかもねーというくらいが好きなので。

気合入れてメンテナンスをするとかなり光り、その光り方も奥行きがある。
左がエジンバラ、右がグラスゴー。

メンテナンスはサフィールノワールのみでワックスは使っていない。
グラスゴー(チプリア)が特定の場所では強く光り、バラバラに拡散しているのに対して、エジンバラ(ラディカ)は光が柔らかに広がっている。しかも光り方に奥行きが感じられる。
ちなみに、チプリアはトウなど芯が入って固めなところがかなりわかりやすく光る。ロングノーズなデザインでもあり、目立つ靴にはしやすいとおもわれる。

ちなみに、リーガルの01DR(アノネイ社ベガノ)とも比較。

うーん、アノネイのカーフの光り方はやっぱり好みだわ。更に奥行きのある光り方をしている。肌理(きめ)の細かさが伝わるだろうか。こちらはまだ手入れの回数も数回なので、もう少し経つと光り方は変わるかもしれない。ただ、光かたの方向性はやっぱり違っていて、冠婚葬祭で言うところの「葬」にはアノネイのほうが良いかも。

写真でもうっすらとわかるのだけれど、このラディカ、光を当てるとややブラウンなのかバーガンディなのかといったような色を見せる。真っ黒ではなくて茶色をものすごく濃くしたような、茶色から作った黒みたいな。光のあて方によっては明らかに黒ではない色を見せる。
買ったばかりの頃、室内の明るいところで「あれ?これダークブラウンだったっけ?」と思ったくらい。

クラシカルなデザインも好みだし、革もラディカを使っていて気合の入った靴。このデザインだったら組み合わせるのはむしろアノネイのボカルーかどこかのボックスカーフのほうが良くね?とも思う。
インバネスくらいかかとをコンパクトにして、気持ちちょっとだけ甲を薄めにして再登場したら(もはやここまで来るとエジンバラではないけど)、いくつか揃えたいな。このデザインでVフロントか内羽根パンチドキャップトウ(セミブローグじゃなくて)が出たら即購入とずっと思っているのだけれど。

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